37歳男性の方から、6度目の転職を控え、今後のキャリアに悩んでいらっしゃるというご相談をいただきました。「営業職しか経験がなく、成績も振るわなかった」「定年まで続けられる仕事がわからない」「おすすめの資格があれば教えてほしい」といった内容でした。 この相談は、大学野球と直接関係ないように見えますが、大学生活や部活動、就職活動を通して培ってきた経験や、将来への不安を抱える多くの学生、そしてそのご家族にも通じる普遍的な悩みだと考えます。そこで、経験豊富なキャリアアドバイザーの視点から、現実的なアドバイスと、将来を見据えたキャリアプランのヒントを提示させていただきます。
営業以外の仕事は本当に無理?あなたの強みを再発見してみませんか?
6度の転職を経験し、営業職に苦手意識をお持ちなのもよく分かります。私もかつて、同じように特定の仕事に固執し、苦しい思いをしたことがあります。しかし、過去の経験は必ずしも「失敗」ではありません。むしろ、様々な職種を経験されたことは、多くの企業が求める「多様な経験」という大きな強みになり得ます。 例えば、営業職で培ったコミュニケーション能力や顧客対応スキルは、他の職種でも非常に役立ちます。飲食店や製造業といった一見関係のない職種でも、接客スキルやチームワーク、問題解決能力は活かせます。
まずは、過去の職場で「自分が得意だったこと」「楽しかったこと」「やりがいを感じたこと」を振り返ってみましょう。営業成績が伸び悩んだとしても、顧客との良好な関係構築に成功した経験や、困難な課題を乗り越えた経験など、必ず何かしらの成果や学びがあったはずです。それらをリストアップし、改めて自分の強みを再確認することで、新たなキャリアの可能性が見えてくるかもしれません。例えば、営業で培ったコミュニケーション能力を活かし、顧客折衝が得意な営業事務や、提案力や交渉力を活かしたコンサルティング系の仕事なども考えられます。
また、営業職は「数字に追われる」というイメージが強いですが、すべての営業職がそうではありません。例えば、ルート営業であれば、既存顧客との関係性を維持・強化することに重点が置かれ、新規開拓に比べてプレッシャーが少ない場合があります。あるいは、技術営業であれば、専門知識を活かして顧客に技術的なサポートを提供することに重点が置かれ、数値目標へのプレッシャーが軽減される可能性があります。このように、営業職の中にも様々な種類があり、自分に合った働き方を見つけられる可能性があります。
40代からのキャリアチェンジは可能?年齢を武器に変える方法
「40代で転職は難しい」と感じるのは当然です。しかし、それは必ずしも真実ではありません。年齢を重ねることで得られる経験や知識、人脈は、若い世代にはない大きな武器になります。年齢はハンデではなく、むしろ強みになり得るのです。例えば、企業は、経験豊富な人材を求めています。特に、責任感やリーダーシップ、問題解決能力といった、年齢と共に培われるスキルは、企業にとって貴重な財産です。40代だからこそできる仕事、40代だからこそ活かせるスキルを意識することで、新たなキャリアを切り開くことができるでしょう。
例えば、「経験を活かした指導・育成」という役割に注目してみましょう。過去の経験から得た知識やノウハウを、若い世代に伝えることで、組織に貢献できます。また、「専門性を深める」という道もあります。特定の分野に特化してスキルアップを図ることで、年齢に関係なく高い専門性を武器に、転職活動を進めることができます。例えば、営業経験を活かして、営業管理や営業戦略の立案に携わる仕事にキャリアチェンジすることも可能です。
さらに、「副業」という選択肢も検討できます。本業とは別に、自分のスキルや経験を活かせる副業を行うことで、収入の確保だけでなく、新たなスキルや人脈の獲得にも繋がります。副業を通して新たなキャリアを見つけるきっかけになるかもしれません。例えば、営業経験を活かして、個人事業主としてコンサルティング業務を行うことも可能です。
「一生続けられる仕事」を見つけるヒント:自分らしい働き方を模索しよう
「一生続けられる仕事」を見つけることは簡単ではありません。しかし、「自分らしい働き方」を見つけることで、長く続けることができる可能性が高まります。そのためには、自分の価値観やライフスタイルをしっかりと見つめ直す必要があります。例えば、ワークライフバランスを重視するのか、高収入を追求するのか、やりがいのある仕事を選ぶのかなど、自分の優先順位を明確にすることが重要です。
「ワークライフバランス」を重視するなら、残業が少ない仕事や、柔軟な働き方ができる仕事を探してみましょう。近年では、リモートワークやフレックスタイム制を導入している企業も増えています。また、「自分の興味や関心」を大切にすることも重要です。興味のある分野の仕事であれば、自然とモチベーションを高く保つことができ、長く続けることができるでしょう。例えば、趣味やボランティア活動を通して、新たな興味や関心を見つけることもできます。
そして、「資格取得」も有効な手段です。資格取得によって、専門性を高め、キャリアアップを目指せます。ただし、資格取得は目的ではなく、手段です。自分のキャリアプランに沿って、本当に必要な資格を取得することが重要です。例えば、営業経験を活かして、営業に関する資格を取得したり、新しい分野に挑戦するために、全く新しい資格を取得したりすることも考えられます。資格取得は、キャリアチェンジの大きな助けになるでしょう。
例えば、私の友人で、長年営業職に就いていた人がいました。彼は、年齢を重ねるにつれて、営業の仕事に疲れを感じ始め、転職を考え始めました。そこで彼は、自分の強みであるコミュニケーション能力と経験を活かし、人事コンサルタントに転職しました。現在は、企業の人事制度改革や人材育成に携わり、やりがいを感じながら働いています。彼の例からも分かるように、年齢を重ねても、キャリアチェンジは可能です。大切なのは、自分の強みを活かし、自分らしい働き方を見つけることです。そして、「諦めない」という強い意志を持つことです。
最後に、中小企業の中には、野球経験者を積極的に採用し、社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動を支援している企業も存在します。もし、野球経験を活かしたいと考えているのであれば、そのような企業を探してみるのも良いかもしれません。ただし、これはあくまで一つの選択肢であり、必ずしもすべての企業がそうではありません。自分のキャリアプランに合った企業を見つけることが重要です。