先日、機構にはこんな相談がありました。「ハワイへの移住を計画しており、お子さんが高校から現地のパブリック高校への進学を希望しています。入学試験は英語で行われるため、まずは日本語学校に通う必要があるのか悩んでいます。さらに、お子さんは大学で野球部に所属することを希望しており、将来の進路についても不安を感じています。」 野球を続けながら海外で高校生活を送ること、そして将来の進路…確かに大きな挑戦ですよね。この相談をきっかけに、今回は海外移住と野球、そして進路選択について考えてみたいと思います。
ハワイでの高校生活と野球の両立はできる?
ハワイのパブリック高校への入学は、英語力が必要となるのは事実です。入学試験の難易度や、入学後に必要な英語力は学校によって異なりますが、いきなり現地校に飛び込むのは、相当な覚悟が必要です。日本語学校を経由するかどうかは、お子さんの英語力や学習スタイル、性格などを総合的に判断する必要があります。英語力が十分でなく、いきなり現地校で勉強についていく自信がないのであれば、日本語学校で基礎を固めるのも良い選択肢でしょう。しかし、日本語学校に通う期間は、高校生活の貴重な時間を奪うことにもなります。 お子さんとよく話し合い、メリット・デメリットを比較検討することが大切です。例えば、夏休みに短期留学プログラムに参加し、現地校の雰囲気を体験してみるのも良いかもしれません。 また、現地校には、英語サポートプログラムを提供しているところもあります。そういった学校を探すのも有効な手段です。そして、野球部への入部を希望しているとのことですが、ハワイの高校にも野球部はあります。ただし、日本の高校野球とは環境が大きく異なる可能性があります。練習時間やレベル、チームの雰囲気など、事前にしっかりリサーチすることが重要です。 私の友人の息子さんは、高校時代にアメリカへ野球留学を経験しました。言葉の壁や文化の違いに苦労したこともありましたが、貴重な経験となり、大きく成長したようです。 重要なのは、お子さんがこの挑戦にどれだけの意欲と覚悟を持っているかです。じっくりと話し合い、将来のビジョンを共有することが大切です。
海外高校卒業後の進学・就職はどうすればいい?
ハワイの高校を卒業後、日本の大学に進学する道も、もちろんあります。しかし、日本の大学受験は、海外の高校卒業生にとって容易ではありません。日本の高校で学習してきた生徒と競争することになります。大学入学資格を得るための試験制度や、必要な書類、入学手続きなど、事前にしっかりと調べておく必要があります。 また、大学進学だけでなく、専門学校やアメリカの大学への進学も選択肢として検討できます。アメリカでの大学生活は、日本の大学生活とは大きく異なります。授業スタイルや評価方法、学生生活など、事前に情報を集め、理解しておくことが重要です。 就職活動についても、海外での高校生活経験は、必ずしも不利とは限りません。むしろ、グローバルな視点やコミュニケーション能力、異文化理解力といった貴重な経験をアピールできる可能性があります。ただし、企業によっては、海外留学経験をどのように評価するかは様々です。 就職活動では、自分の経験をどのように伝え、企業の求める人材像に合致させるかが重要です。 例えば、ハワイでの高校生活で培った英語力やコミュニケーション能力、そして野球部での経験を活かして、国際的な企業や、海外との取引が多い企業を目指すのも良いかもしれません。もちろん、日本の企業でも、海外経験を高く評価してくれる企業はたくさんあります。
大学野球と就職活動の両立は可能?
大学で野球部を続けながら就職活動を行うことは、確かに大変なことです。時間管理能力や体力、精神力など、多くのものが試されます。多くの学生が時間との戦い、両立の難しさに悩みますよね。しかし、不可能ではありません。多くの大学野球部員が、卒業後にそれぞれの道を歩んでいます。 まず、時間管理が非常に重要です。授業、練習、アルバイト、そして就職活動…全てを両立させるためには、綿密な計画と実行力が必要です。 次に、周りのサポートも不可欠です。チームメイト、監督、コーチ、そして家族や友人…周りの人々の理解と協力が、大きな支えとなります。 就職活動においては、大学野球での経験を積極的にアピールしましょう。チームワーク、責任感、忍耐力、目標達成能力…野球部での経験から得られるものは、企業が求める能力と重なる部分が多いです。 そして、野球に理解のある企業を探すことも重要です。一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業との就職支援を行っています。社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動に配慮のある企業を紹介することも可能です。もちろん、就職活動は自分自身の努力が不可欠です。しかし、適切なサポートを受けることで、よりスムーズに就職活動を進めることができるでしょう。 大切なのは、自分自身の強みや価値観を理解し、それをどのように企業に伝えるかです。 しっかり準備し、自信を持って就職活動に臨みましょう。