「息子が地方国立大学医学部医学科に現役合格しました。とても喜んでいたのですが、義父母から『地方か…』とがっかりされ、私も『東京の大学にすればよかった』と後悔する気持ちが出てきて苦しいです。子供を自分のアクセサリー扱いしている馬鹿親なんですよね。そこを子供の人生!って思えるにはどうしたらいいんでしょうか?」 このようなご相談、本当に胸が痛みますね。お子さんのご健闘を心からお祝い申し上げますと共に、ご相談者様の葛藤、よく分かります。
地方大学と都会の大学、本当に差があるの?
まず、地方国立大学と都会の一流大学、本当に大きな差があるのか、冷静に考えてみましょう。確かに、東京や京阪神などの大都市圏にある大学は、情報アクセスや人脈形成の面で有利な側面があります。企業のインターンシップや就職活動の拠点も集中しているため、機会が多いのは事実です。しかし、医学部の場合、大学所在地による就職活動への影響は、他の学部に比べて相対的に小さいと言えるのではないでしょうか。
例えば、私の友人で地方国立大学の医学部を卒業し、現在は都内の有名病院で勤務している人がいます。彼は大学時代に積極的に学会発表を行い、研究成果を論文にまとめることで、高い専門性をアピールしました。就職活動では、その実績が評価され、希望する病院に内定を得ることができました。彼の例からもわかるように、大学所在地よりも、個人の努力や能力が評価されるケースが多いのです。もちろん、都会の大学であれば、より多くの情報や機会に恵まれることは確かですが、それは必ずしも成功を保証するものではありません。
大切なのは、息子さんの個性や能力を最大限に活かせる環境を選ぶことです。地方国立大学医学部という環境が、息子さんにとって最適な環境であると信じるならば、その選択を信じてあげることが大切です。都会の大学に進学したとしても、必ずしも成功が約束されているわけではありません。むしろ、地方大学で培った経験や人脈が、息子さんの将来にとって大きな財産になる可能性も十分にあるのです。
医学部進学、親としてどうサポートできる?
お子様は医学部という厳しい道のりを志し、見事合格されました。これは並々ならぬ努力の賜物です。親として、その努力を認め、心から応援することが一番のサポートになります。ご自身の後悔の念は、お子様への愛情の裏返しだと思います。しかし、その気持ちは、お子様を縛り付けることにもなりかねません。お子様の将来を、ご自身の価値観で決めつけるのではなく、お子様自身の意思を尊重することが大切です。
具体的なサポートとしては、以下のようなものが考えられます。
- 経済的な支援:医学部進学は費用がかかります。しっかりと経済的な準備を行い、息子さんの学業に専念できる環境を整えてあげましょう。
- 精神的なサポート:医学部生活は大変です。息子の頑張りを認め、励まし、時には相談にのってあげるなど、精神的な支えになってあげましょう。進路のことで不安な気持ちを抱えているようであれば、一緒に解決策を探る時間を設けることも大切です。
- 情報収集の支援:医学部に関する情報を集め、息子さんと共有することで、不安を解消する手助けができます。卒業後の進路についても、情報を提供し、将来設計を一緒に考えていくことも有効です。
そして、義父母との関係も大切です。直接的な反論は避け、息子さんの努力と将来への期待を丁寧に説明することで、理解を得られる可能性があります。義父母の意見を尊重しつつ、ご自身の考えもきちんと伝えることで、良好な関係を築いていけるはずです。
「子供の人生」と向き合うには?後悔とどう折り合いをつける?
「子供を自分のアクセサリー扱いしている馬鹿親なんですよね」とご自身を責めていらっしゃいますが、それは完璧な親になろうとするあまりに抱えてしまったプレッシャーの表れではないでしょうか。誰もが完璧な親になれるわけではありません。大切なのは、お子様を愛し、その成長を支えることです。失敗を恐れず、お子様と向き合い、共に成長していく過程こそが、親子の絆を深めるものだと信じています。
後悔の念を完全に消し去ることは難しいかもしれませんが、その経験から学び、未来に活かすことができます。例えば、今回の経験を通して、お子様への接し方を見直したり、ご自身の考え方を見つめ直したりする機会を得られたと捉えることもできます。後悔は、未来を変えるための貴重な学びとなるのです。
そして、お子さんの成功を心から喜び、応援することで、ご自身の気持ちも前向きに変わっていくはずです。お子さんの頑張りを認め、その成長を喜び、共に未来を築いていく。それが、親としてできる最高のサポートではないでしょうか。もしかしたら、息子さんの大学生活を通して、地方の魅力や、都会とは異なる価値観に触れることで、あなた自身の考え方も変化していくかもしれません。 人生は、常に変化し続けるものです。柔軟な心で、変化を受け入れ、お子さんと共に成長していきましょう。
もし、就職活動に関して、息子さんが将来、社会人野球クラブチームへの所属を希望したり、現役選手としての活動を続けながら働けるような企業への就職を希望したりするようなことがあれば、大学野球支援機構が協力できる中小企業をご紹介できる可能性があります。もちろん、これはあくまで可能性の一つであり、息子さんの意思を尊重することが最優先です。まずは、息子さんの将来の夢や目標をじっくりと話し合ってみてください。