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大学で物理学科を選んだ弟、大丈夫?高校物理と大学物理、そして将来のキャリアについて

  • 就職活動
2025年06月27日

先日、ご相談を受けました。「弟が指定校推薦でW大学の物理学科に合格したのですが、その理由が『高校物理は簡単だったから』『工学部より楽そうだったから』『大学で遊びたいから』とのこと。高校の物理と大学の物理は全然違うと聞きますが、本当に大丈夫でしょうか?将来の就職活動にも影響が出そうで心配です。」とのお悩みでした。確かに、高校物理と大学物理は雲泥の差があります。そして、大学生活と将来のキャリアを両立させるには、綿密な計画と努力が必要です。今回は、大学における物理学科の学び、そして大学生活とキャリア形成について、具体的なアドバイスを交えてお話しします。

高校物理と大学物理、その違いは?

「高校物理は簡単だった」という弟さんの言葉、多くの親御さんから伺うお言葉です。わかります。高校物理は、大学物理に比べれば確かに基礎的な内容が多く、比較的容易に高得点を取れるかもしれません。しかし、大学物理は、高校物理を土台に、より高度な数学や理論を駆使して、物理現象を深く掘り下げていく学問です。例えば、高校物理では公式を暗記して問題を解くことが中心ですが、大学物理では、その公式がどのように導き出されるのか、その背景にある理論を理解することが求められます。まるで、料理のレシピを覚えるのではなく、料理の科学を学ぶようなものです。想像してみてください。高校物理が料理のレシピを覚えるなら、大学物理は料理の化学を学ぶようなものなのです。レシピ通りに作れば美味しい料理ができますが、化学を理解していれば、より洗練された、自分だけのオリジナル料理も作れるようになるでしょう。

具体的に言うと、高校物理では力学や電磁気学といった分野を比較的簡単に扱いますが、大学物理では、これらの分野を微積分や線形代数といった高度な数学を用いて深く探求します。量子力学や熱力学といった、高校では触れない高度な分野にも挑戦することになります。これは、単に難しい計算問題を解くだけでなく、抽象的な概念を理解し、論理的に思考する能力が求められることを意味します。弟さんが「遊びたい」と考えているのなら、その時間確保は難しいかもしれません。大学生活は、高校生活とは比べ物にならないほど、時間管理が重要になります。

私の友人で、高校時代は物理が得意で、大学でも物理学科に進学した人がいます。彼は高校時代は楽々と高得点を取っていましたが、大学に入ってから苦労したと言っていました。特に、講義内容の理解に時間がかかり、実験レポートの作成にも多くの時間を費やしたそうです。彼は、高校物理の知識だけで大学物理を乗り切ろうとしたため、苦労したと振り返っていました。大学物理は、高校物理の知識を土台に、さらに高度な知識と理解が求められることを痛感したそうです。

大学生活と野球部活動の両立は可能?

弟さんは「大学で遊びたい」と考えているとのことですが、物理学科の勉強は想像以上に大変です。野球部活動と両立させるのは非常に困難と言えるでしょう。もちろん、時間管理能力が高く、効率的に学習を進められる人であれば、両立も不可能ではありません。しかし、遊びたいという気持ちと、物理学科の勉強と野球部活動の両立は、現実的に難しいでしょう。時間配分をしっかり考え、優先順位をつけることが重要になります。例えば、部活動の練習時間や試合日程、講義時間、課題の提出期限などをカレンダーに書き込み、計画的に時間を使うことをお勧めします。そして、計画通りに進まないことへの対策も考えましょう。予期せぬ出来事や、想定外の時間がかかることも考慮し、余裕を持ったスケジュールを立てることが重要です。

例えば、ある大学の野球部員は、毎日の練習後、深夜まで課題に取り組んでいると話していました。彼は、時間を効率的に使うための工夫を凝らしていました。例えば、授業中にノートを丁寧に取ることで、復習時間を短縮したり、チームメイトと協力して課題に取り組むことで、効率的に作業を進めたりしていました。このように、工夫次第で両立は可能ですが、遊びたいという気持ちと両立させるのは、容易ではありません。

物理学科卒業後のキャリアパスは?就職活動への影響は?

「就職がよさそうだったから」という弟さんの理由も、必ずしも間違ってはいません。物理学科の卒業生は、理系分野の幅広い企業から求められています。研究開発、情報通信、製造業など、多くの業界で活躍できる可能性があります。しかし、就職活動は決して楽ではありません。物理学科の専門知識に加え、コミュニケーション能力や問題解決能力、チームワーク力なども求められます。特に、企業によっては、専門知識だけでなく、社会人としての基礎的な能力も重視されます。そのため、大学生活を通して、これらの能力を磨いておくことが重要です。

就職活動においては、自分の強みや興味を明確に理解し、それを活かせる企業を探すことが重要です。物理学科で培った知識やスキルをどのように活かせるのか、企業が求める人材像と自分の能力をどのように結びつけるのかをしっかりと考え、企業研究や自己分析を徹底的に行う必要があります。また、企業によっては、社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動を配慮してくれるところもあります。もし、弟さんが野球を続けながら就職活動を行いたいと考えているのであれば、そのような企業を探すことも選択肢の一つです。一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援を行っています。 もちろん、就職活動は個人の努力が最も重要ですが、適切な情報やサポートを得ることで、よりスムーズに進めることができるでしょう。

弟さんの将来が明るいものになることを願っています。大学生活は、勉強だけでなく、様々な経験を通して成長できる貴重な時間です。遊びたいという気持ちも大切ですが、将来のキャリアを見据え、大学生活をどのように過ごすのか、よく考えてほしいですね。

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