「大学を辞めたい」と話す娘さん、そして、その状況に心を痛めているお母様。高校時代とはまるで違う娘さんの様子に、不安と疲れを感じていることと思います。 この相談、私たち大学野球支援機構にも似たようなご相談が寄せられたことがあります。 もちろん、野球部員ではないケースでしたが、大学生活への適応、人間関係、将来への不安といった共通の悩みを抱えている学生さんは少なくありません。 今回は、お母様の状況を踏まえつつ、娘さんの気持ち、そしてお母様への具体的なアドバイスをさせていただきます。
娘さんの「大学を辞めたい」という気持ちの背景には何がある？
まず、娘さんの「大学を辞めたい」という気持ちの背景を探ることから始めましょう。 高校時代とは一変した大学生活、友達との関係、サークル活動、アルバイト…様々な要因が複雑に絡み合っている可能性があります。 わかります、お母様は仕事で疲れていて、娘さんの言動にさらに負担を感じていることでしょう。 しかし、娘さんの言葉の裏に隠された本当の気持ちに耳を傾けてみましょう。
例えば、大学での人間関係がうまく築けていないこと、大学生活に馴染めないこと、学業に追いつけないこと、将来への漠然とした不安など、様々な可能性が考えられます。 「大学を辞めたい」は、問題解決への具体的な方法ではなく、現状への不満や不安の表れかもしれません。 彼女が「大学を辞めたい」と言っているのは、本当に大学を辞めたいのではなく、今の辛い状況から抜け出したいというSOSかもしれません。
高校時代は部活動に打ち込み、友達もたくさんいて充実していたとのこと。 その頃の活気や充実感と、今の大学生活とのギャップが、娘さんを苦しめているのではないでしょうか。 「大学生活が想像と違う」という気持ちは、決して珍しいことではありません。 多くの大学生が、入学前に抱いていた期待と現実のギャップに戸惑い、悩みますよね。
娘さんとどのようにコミュニケーションを取ればいいの？
娘さんと話し合うことは、非常に難しいことだと思います。 毎日暴言を吐かれると、お母様も心身ともに疲れてしまうのも当然です。 しかし、娘さんの気持ちを理解しようと努めることが、最初のステップです。 まずは、娘さんの話をじっくりと聞く時間を取りましょう。 無理に解決策を探そうとせず、ただ彼女の話を聞いて、共感することが大切です。
例えば、「最近、大学で大変だったこと、何かあった？」と優しく尋ねたり、「大学を辞めたいと言ったけど、何か具体的な理由があるの？」と、具体的な質問を投げかけるのも良いでしょう。 彼女の気持ちを否定したり、すぐに解決策を提示したりせず、まずは彼女の気持ちを理解しようと努めることが重要です。
また、話し合う時間や場所も重要です。 娘さんが落ち着いて話せるような、静かでリラックスできる環境を選びましょう。 そして、お母様自身も落ち着いて、感情的にならないように心がけてください。 もし、話し合いがうまくいかない場合は、第三者の力を借りるのも一つの方法です。 学校カウンセラーや、信頼できる友人、親戚などに相談してみるのも良いかもしれません。
大学中退後の選択肢と、娘さんの将来についてどう考えればいいの？
娘さんが大学を中退した場合、どのような選択肢があるのか、一緒に考えてみましょう。 専門学校への進学、就職、または一度休学して、自分自身を見つめ直す時間を持つことも考えられます。 重要なのは、娘さん自身が将来について、どのように考えているのかを理解することです。 「やりたいことがない」と言っている娘さんですが、それは本当に何もやりたいことがないのか、それとも、今の状況で何をしたいか考えられないだけなのか、見極める必要があります。
例えば、私の友人で、大学を中退して、その後、全く違う分野で成功した人がいます。 彼は大学時代に自分の適性や興味を見つけることができず、苦しんでいましたが、中退後、様々なアルバイトを経験する中で、自分の才能や好きなことを発見し、今ではその分野で活躍しています。 大学中退は、必ずしも人生の失敗ではありません。 むしろ、新たなスタートを切るチャンスとなる可能性も秘めているのです。
もし、娘さんが就職を考えている場合、社会人野球クラブチームに配慮のある企業への就職支援を行っている団体もあります。 （これは、あくまで可能性の一つとしてご紹介します。詳細については、個別に相談する必要があります。） 娘さんの状況や希望に合わせて、様々な選択肢を検討し、娘さんと一緒に将来のプランを考えていきましょう。 焦らず、じっくりと時間をかけて、娘さんと将来について話し合ってみてください。
そして、お母様ご自身の心身についてもケアすることを忘れないでください。 娘さんの状況に振り回され、お母様自身の健康を損なうことのないよう、ご自身のケアも大切にしてください。 必要であれば、専門機関への相談も検討しましょう。