「中央大学の法学部に通う一年生です。附属高校から進学しましたが、法律の勉強には全くやる気が起きません。昔からデザインに興味があり、大学生活を通してその思いはますます強くなりました。大学を中退してグラフィックデザイナーを目指したいと考えています。やりたいことを実現できるチャンスは年々減っていくと感じ、もっと早くから考えていればと後悔しています。美術系の経験はありませんが、センスはそこそこあると思っています。本気で目指している人は高校から美術系に進学したり、予備校に通ったりしているので、今から始めるのは厳しいと分かっていますが、どうしてもグラフィックデザイナーになりたいです。グラフィックデザイナーになる最適な方法と、大学中退が将来どれくらいハンデになるのか知りたいです。」 このご相談、多くの大学生、そして保護者の方々が抱える葛藤をまさに表しているように感じます。将来への不安、そして今までの努力との折り合い…本当に悩ましいですよね。一緒に考えていきましょう。
大学中退は本当に就職活動で不利になるの?
まず、結論から言うと、大学中退が就職活動で必ずしも不利になるとは限りません。もちろん、企業によっては学歴を重視するところもあるでしょう。しかし、近年は個人の能力や経験、ポテンシャルを重視する企業が増えています。特にクリエイティブな分野であるデザイン業界では、実力と熱意が何より重要視される傾向にあります。
例えば、私の友人で、大学を中退してプログラマーになった人がいます。彼は大学では全く勉強せず、趣味でプログラミングを独学で学び、卒業前にフリーランスとして活動を始めました。その後、大手IT企業に就職し、今では重要な役割を担っています。彼の場合は、大学での成績は低かったものの、実践的なスキルと強い意志が評価されたのです。
もちろん、大学中退という経歴は説明が必要になる場面もあるでしょう。しかし、それを「中退」という事実だけで判断する企業は、実はそれほど多くありません。むしろ、なぜ中退を決意し、その後どのように努力してきたのか、あなたの熱意や成長をきちんと伝えられるかどうかが重要になります。
大学中退は、必ずしもネガティブなものではありません。むしろ、自分の道を切り開く勇気と決断力を示すものとして捉えることもできます。大切なのは、中退という事実を隠すのではなく、前向きな姿勢で、自分のキャリアプランを明確に説明することです。
そして、大学中退を心配されているお母様にも、ぜひこの点を理解していただきたいと思います。 「中退」という肩書きは確かに一生ついて回りますが、それ以上に大切なのは、あなたがどのような人生を歩み、どのような成果を上げていくかです。 将来、あなたが素晴らしいグラフィックデザイナーとして活躍していれば、大学中退はもはや問題ではなくなるでしょう。
グラフィックデザイナーになるための最適な道は?3つの選択肢を分析
ご相談にある3つの選択肢、それぞれにメリットとデメリットがありますね。
- 1、最低限のPhotoshopなどの知識を身につけてからインターンで実践的に学ぶ:これは、実践的なスキルを早く身につけることができる反面、基礎がしっかりしていないと苦労する可能性があります。インターンシップ先を見つけるのも容易ではありません。
- 2、今からデッサンを必死に勉強して桑沢デザイン研究所を受験:デザインの基礎をしっかりと学べる反面、入学が非常に難しく、時間と費用もかかります。入学後も厳しい競争が待っています。
- 3、2年制の専門学校へ行く:比較的入学が容易で、短期間で実践的なスキルを身につけることができます。しかし、学費や就職活動へのサポート体制は学校によって大きく異なります。
どの方法が最適かは、あなたの性格、学習スタイル、経済状況、そして時間的な制約によって異なります。例えば、独学で学ぶのが得意な人であれば、1の方法でも十分成功する可能性があります。一方、体系的に学びたい人、または周囲のサポートが必要な人には、2または3の方法が適しているかもしれません。
重要なのは、それぞれの方法についてしっかりとリサーチし、自分自身に合った方法を選択することです。専門学校の説明会に参加したり、在学生に話を聞いたり、実際にPhotoshopなどのソフトを触ってみるのも良いでしょう。また、デザイン業界で働いている人に話を聞いてみるのも、貴重な情報を得る機会になります。
もし、就職活動の際に「大学中退」がネックになることを心配しているのであれば、ポートフォリオを充実させることに注力しましょう。あなたのデザインスキルを明確に示せるポートフォリオがあれば、大学中退という経歴は、それほど大きな問題にはなりません。
デザイン業界では、実力主義が強く、あなたの作品が評価される世界です。大学中退という経歴よりも、あなたの作品がどれだけ魅力的で、クライアントのニーズに応えられるかが重要になります。
大学中退後のキャリアパスと、中小企業の可能性
大学を中退してグラフィックデザイナーを目指す道を選んだ場合、キャリアパスは様々です。フリーランスとして独立する道もあれば、デザイン会社に就職する道もあります。 どちらを選ぶかは、あなたの将来のビジョンやライフスタイルによって異なります。
フリーランスは自由度が高い反面、仕事獲得や収入の安定性に課題があります。一方、企業に就職すれば安定した収入を得られますが、自分の裁量で仕事を進めるのは難しいかもしれません。
ここで、中小企業の可能性について触れておきましょう。大企業に比べて、中小企業は個人の能力や熱意を重視する傾向があり、大学中退という経歴をあまり気にしない企業も少なくありません。特に、デザイン業界では、中小企業でも優秀なデザイナーが多く活躍しています。
中には、社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動に理解のある企業もあります。もし、あなたが野球を続けながらデザインの仕事に就きたいと考えているのであれば、そのような企業を探してみるのも良いかもしれません。 一般社団法人大学野球支援機構は、野球に理解のある中小企業との就職支援にも力を入れています。 もちろん、就職活動はあなたの自由な選択ですが、選択肢の一つとして覚えておいていただければ幸いです。
大切なのは、自分の強みと弱みを理解し、それを活かせるキャリアパスを選択することです。そして、どんな道を選んだとしても、常に前向きな姿勢で、努力を続けることです。 あなたはデザインへの強い情熱を持っています。その情熱を力に変えて、ぜひあなたの夢を実現させてください。