「この春に大学を卒業し、とある企業に就職しました。選考の時からずっと営業を志望していました。そして、入社の日に配属が発表され、人事に配属されることになりました。希望通りにはならないかもしれないことは分かっていましたが、夢が叶わなかったことを受け容れられずにいます。私の配属先は、どのように決定されたのでしょうか・・内定の後は一切希望は聞かれませんでした。」というご相談をいただきました。就職活動を終え、新たな一歩を踏み出したはずなのに、希望とは違う配属に戸惑い、不安を感じていることと思います。一緒に考えていきましょう。
選考や入社前研修の様子から「営業は無理」と判断されたと思いますか?
希望の部署に配属されなかった時、多くの方が「自分の能力が不足していたのではないか」「選考過程で何かミスがあったのではないか」と深く悩まれると思います。わかります。私も以前、就職活動に苦労した経験があり、その気持ちは痛いほど理解できます。しかし、企業の配属決定には、様々な要因が複雑に絡み合っています。選考段階での評価が全てではありません。例えば、入社後の研修で顕著になった適性や、企業全体の戦略、部署ごとの人員配置のバランスなども考慮されます。もしかしたら、あなたの能力が営業に向いていないと判断されたのではなく、人事があなたの能力を活かせる最適な場所だと判断したのかもしれません。営業以外の部署で、あなたの才能がより大きく開花する可能性もあるのです。
例えば、私の友人で、大学時代に野球部に所属していた人がいました。彼は営業職を志望していましたが、入社後、人事部に配属されました。最初は落胆していましたが、人事に配属されてから、組織運営や人材育成について深く学び、今では人事のプロとして活躍しています。彼の場合は、野球部での経験で培ったチームワークやコミュニケーション能力が、人事の仕事に活かされていると感じます。もしかしたら、あなたも、人事という舞台で、新たな才能を開花させることができるかもしれません。
人事に配属される人の適正とは何ですか?
人事に配属される人の適正は、一概には言えません。しかし、いくつかの重要な要素があります。まず、コミュニケーション能力は必須です。人事の仕事は、社内外の様々な人と接する機会が多く、円滑なコミュニケーションが不可欠です。次に、問題解決能力も求められます。人事には、様々な問題が発生する可能性があり、それらを冷静に分析し、適切な解決策を見つける能力が必要です。さらに、高い倫理観も重要です。人事の仕事は、社員の個人情報や機密情報を取り扱うことが多く、高い倫理観を持って業務に取り組むことが求められます。そして、分析力と計画力も重要です。人事データの分析に基づいて、採用計画や人事制度の改善などを計画する必要があります。
あなたの大学時代の経験、特に野球部での経験は、これらの能力を培う上で役立った可能性があります。チームワーク、責任感、忍耐力、目標達成力など、野球部で培ったこれらの能力は、人事の仕事にも十分に活かすことができます。もしかしたら、あなたが気づいていないだけで、あなたには人事の仕事に適した能力が備わっているのかもしれません。
営業は入社後すぐから鍛えて行くイメージがあります。営業でなかったということは、これから先、営業への異動は絶望的だと思いますか?
「営業への異動は絶望的か」というご質問ですが、決して絶望的ではありません。多くの企業では、人事異動は定期的に行われます。あなたの能力や適性、企業の状況に応じて、将来的に営業部署への異動の可能性は十分にあります。まずは、現在の配属先である人事部で、成果を出し、成長を続けることが重要です。人事部で経験を積むことで、営業に必要なスキルや知識を身につけることも可能です。また、積極的に営業部の社員と交流し、仕事内容や必要なスキルについて学ぶことも有効です。そして、定期的な人事考課の際に、営業への異動希望をきちんと伝えることも重要です。ただし、ただ希望を伝えるだけでなく、なぜ営業を希望するのか、営業でどのような貢献ができるのかを明確に示すことが重要です。あなたの熱意と具体的な計画を示すことで、異動の可能性が高まるでしょう。
中小企業の中には、社会人野球クラブチームを支援したり、現役選手としての活動に理解のある企業もあります。もし、将来、営業職に就きたいという気持ちがあるならば、そういった企業も視野に入れてみるのも良いかもしれません。大学野球支援機構では、そうした企業の情報収集にも力を入れています。もちろん、これはあくまで一つの選択肢です。まずは、目の前の仕事に全力で取り組み、将来のキャリアプランを着実に進めていきましょう。
人事は配属をどのように決定しますか?(「その人の適性」、「人が不足しているところ」、「消去法」など)
人事配属の決定は、「その人の適性」「人が不足しているところ」「消去法」など、複数の要素が複雑に絡み合って決定されます。もちろん、あなたの適性も重要な要素の一つです。しかし、それ以外にも、企業全体の戦略、各部署の人員配置のバランス、個々の社員のキャリアプランなども考慮されます。例えば、特定の部署に人材が不足している場合、その部署に人材を配置することが優先されることもあります。また、社員全体のキャリアバランスを考慮し、特定の部署に偏りがないように配慮することもあります。そして、時には、「消去法」のような要素も働いている場合もあります。これは、必ずしもネガティブな意味ではありません。様々な要素を総合的に判断した結果、あなたの人事部への配属が、あなた自身にとっても、企業にとっても最適な選択だと判断された可能性があるのです。
企業の意思決定のプロセスは、私たちには完全に理解できない部分も多いです。しかし、大切なのは、目の前の仕事に全力で取り組み、成長を続けることです。人事部で得た経験は、将来、あなたのキャリアプランに必ず役立つはずです。そして、もし、将来営業職への異動を希望するならば、その意思を明確に伝え、努力を続けることが重要です。