大学受験を控えた時期に、過去の嫌な思い出が忘れられず、勉強に集中できない、というご相談を受けました。「学校にいた時の嫌いな人、けなしてくる人、バカにしてくる人、悪口を言ってくる人、そして祖母の態度」など、ネガティブな感情を引き起こす出来事が心に残っているとのこと。これらの思い出が、受験勉強への集中を妨げているとのお悩みでした。 確かに、過去に受けた嫌な感情は、なかなか消え去らないものです。しかし、受験という重要な時期に、こうした感情に囚われているのは、大きなストレスになりますよね。 この問題、実は多くの人が経験していることなんです。一緒に解決策を探っていきましょう。

過去の嫌な思い出を忘れられないのは、なぜ？

まず、なぜ嫌な思い出が忘れられないのか、その理由を考えてみましょう。それは、あなたの脳が、危険信号としてその出来事を記憶しているからです。 けなされたり、バカにされたり、悪口を言われたりした経験は、あなたの心に傷を残し、潜在意識に深く刻まれています。 脳は、将来同じような状況に遭遇した時に、あなたを守ろうとして、その記憶を鮮明に保とうとするのです。 祖母の態度についても同様です。 家族からの否定的な言動は、特に心に深く傷を負いかねません。 大切なのは、これらの記憶が「あなた自身」ではないということを理解することです。 それらは過去の出来事で、今のあなたを定義するものではありません。

例えば、私の友人で、高校時代に厳しい指導を受けた経験を持つ人がいます。その時は辛くて、毎日泣いていたそうです。しかし、卒業して数年後、その経験が今の自分の強さに繋がっていると語るようになりました。厳しい指導は確かに辛かったけれど、その経験があったからこそ、困難を乗り越える力、そして人として成長できたと実感しているのです。 嫌な思い出も、同じように、あなたの成長の糧になり得る可能性があるのです。

受験勉強に集中できるよう、気持ちの整理をするには？

では、具体的にどのようにすれば、嫌な思い出を忘れ、受験勉強に集中できるようになるのでしょうか？ いくつか方法を提案させていただきます。

• 書き出す：まず、紙に嫌な思い出を書き出してみましょう。感情を言葉にすることで、心の整理がつきやすくなります。 具体的にどんな言葉や行動が辛かったのか、そしてその時に自分がどう感じたのかを、詳細に書き出してみましょう。 書き終えたら、その紙を破棄しても良いですし、大切に保管しても良いでしょう。大切なのは、自分の気持ちを表現することです。
• 客観的に見る：書き出した内容を、客観的に見てみましょう。 「あの時の自分は、まだ未熟だった」「相手も、何かしらの理由があったのかもしれない」など、状況を多角的に捉えてみることで、感情の激しさが和らぐことがあります。 例えば、けなしてきた相手が、自分自身に自信がなかったり、何か悩みを抱えていたりした可能性も考えられます。 相手の行動を、自分自身のせいだと決めつけずに、客観的に分析してみましょう。
• 専門家に相談する：どうしても気持ちが落ち着かない場合は、カウンセラーやメンタルヘルスの専門家に相談することも有効です。 専門家のサポートを受けることで、より効果的に心の整理を進めることができます。 大学には学生相談室なども設置されていることが多いので、一度相談してみるのも良いかもしれません。 また、一般社団法人大学野球支援機構では、メンタルヘルスに関する相談窓口も設置しており、必要に応じて適切な機関への紹介も行っております。
• 未来に目を向ける：過去の嫌な思い出に囚われていると、未来への展望が狭まってしまいます。 受験勉強は、あなたの未来を大きく変えるチャンスです。 目標を明確にし、将来の自分をイメージすることで、モチベーションを高め、過去の出来事から意識をそらすことができます。 大学生活、そして卒業後のキャリアプランについて考えてみるのも良いでしょう。 野球を続ける道、就職活動、様々な可能性を想像してみましょう。 将来の夢を描くことは、心の支えになります。
• リフレッシュする時間を作る：勉強ばかりしていると、心身ともに疲れてしまいます。 適度に休息を取り、趣味や好きなことに時間を使うことで、気分転換を図りましょう。 友人と話す、映画を見る、音楽を聴くなど、リラックスできる方法を見つけ、積極的に実行しましょう。 心身の健康を保つことは、受験勉強を成功させる上で非常に重要です。

大学野球と就職活動：両立への道筋

受験勉強だけでなく、大学野球部での活動と就職活動の両立も、多くの学生にとって大きな課題です。 野球部活動に打ち込みながら、将来のキャリアについて不安を抱えている方もいるかもしれませんね。 わかります。私もそうでしたから。

しかし、野球経験は、就職活動において必ずしも不利ではありません。 むしろ、責任感、チームワーク、忍耐力など、多くの企業が求める能力を身につけることができる貴重な経験です。 ただし、企業によっては、部活動との両立に理解のある企業とそうでない企業があるのも事実です。 そこで重要になってくるのが、情報収集です。 企業の採用情報や説明会で、部活動への理解度を確認したり、OB・OG訪問を通して、先輩たちの経験を参考にしたりすることが大切です。 また、一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業を紹介する活動も行っています。 社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業も多く存在しますので、ご安心ください。 もちろん、就職活動は、野球部活動だけでなく、学業との両立も必要となります。 時間管理能力を磨くことも重要です。

例えば、ある大学の野球部員は、綿密なスケジュール管理と効率的な学習方法を身につけることで、部活動と学業、そして就職活動の全てを両立させ、希望の企業に内定を得ることができました。 彼の成功事例は、計画性と努力の大切さを教えてくれます。

大切なのは、自分自身のペースで、一歩ずつ着実に進んでいくことです。 焦らず、周りの人に相談しながら、自分にとって最適な方法を見つけていきましょう。 そして、過去の嫌な思い出に囚われず、前向きな気持ちで未来に向かって進んでいきましょう。