「今年神奈川大学法学部に入った娘のことでご相談があります。この子は、おとなしく、頑固で、マイペース型で友だちと深くつきあうということのない子です。わたしは、これからの世の中女も手に職を持って、たくましく生きていくべきだという考えで、この子に厳しく勉強をさせてきました。そして進学校に入り、今年大学に入りました。今では、昔わたしに厳しく勉強を特訓されたことを、感謝しているといいます。でなかったら、自分は勉強などしなかったと…。その子が、大学に入り、たががはずれたように、家にいるときはずっとパソコンの前に座りオンラインゲームに夢中になっている日々を送っています。勉強もやっているようなのですが、頭の中はゲームのことで頭がいっぱいという状態です。ご飯を食べる時間ももったいないという様子です。わたしとしては、勉強をしろということばかりでなく、新しい大学でサークルに入り、青春を健康的にエンジョイしてほしいと思うのですが…。先ほど、テレビで大平光代さんが、『親にとって都合のいい子』を求めるなといっていました。ゲームばかりしないで、ほかの創造的なことに打ち込めという親の願いは、子供にとっては迷惑なのでしょうか。子供の個性を認め、ゲームが趣味という個性に干渉すべきではないのでしょうか。目にも悪いし、前頭葉の発達を損ねるというデータもあるし、疲れるし、バーチャルな人とのネット上での触れ合いばかりしている娘を見ていると、文句も言いたくなり、愚痴ばかりいっていますが、最近ではあきらめてほってあります。何かアドバイスをお願いいたします。」
大学生活とゲームのバランス、どう取ればいいの?
大学生活が始まり、今まで勉強一筋だった娘さんが、ゲームに没頭するようになった…お気持ち、よく分かります。厳しく勉強をさせてきたご苦労も、そして娘さんの変化への戸惑いも。親御さんとしては、健康面や将来への不安も募りますよね。
まず大切なのは、娘さんのゲームへの熱中を、単なる「問題行動」として捉えないことです。ゲームが娘さんにとって、大学生活という新たな環境へのストレス解消や、自分自身の居場所を見つけるための手段になっている可能性もあります。進学校で培った高い学習能力を活かし、大学でもしっかりと勉強しているという事実も、見逃してはいけません。
例えば、大学生活に適応する上で、友達との関係構築に苦労しているのかもしれません。これまで勉強に集中してきた娘さんにとって、大学での人間関係は、新たな課題になっている可能性があります。ゲームの世界では、比較的容易に仲間と繋がることができ、居場所を見つけられるという側面もあるのです。
まずは、娘さんとじっくり話し合う時間を持つことが重要です。「ゲームばかりしている」と非難するのではなく、「大学生活はどう?何か困っていることはある?」と、彼女の気持ちを丁寧に聞き出すことから始めてみましょう。もしかしたら、親御さんには言えない悩みを抱えているかもしれません。
大学でのサークル活動は、本当に必要?
「サークルに入って青春をエンジョイしてほしい」という気持ち、とてもよく分かります。しかし、サークル活動は必ずしも全ての人にとって必須ではありません。娘さんの性格や興味関心に合った活動でなければ、かえって負担になる可能性もあります。無理強いせず、娘さん自身の意思を尊重することが大切です。
もし娘さんがサークル活動に興味を持っているなら、一緒に情報を集めたり、体験会に参加したりするのも良いでしょう。しかし、興味がないのに無理強いするのは逆効果です。代わりに、大学の図書館でボランティア活動に参加したり、興味のある分野の勉強会に参加したりといった、別の方法で社会性や人間関係を築く機会を探してみるのも良いかもしれません。
私の友人で、大学時代は研究室にこもって研究に没頭し、卒業後は研究職に就いた人がいます。彼女はサークル活動には参加しませんでしたが、充実した大学生活を送っていました。「青春」の定義は人それぞれです。娘さんにとっての幸せな大学生活とは何か、一緒に考えていくことが重要です。
将来のキャリアパスとゲームとの両立は可能?
ゲームが趣味だからといって、将来のキャリアに必ずしも悪影響があるとは限りません。むしろ、ゲーム開発やeスポーツ関連の業界など、ゲームを活かせる仕事もあります。娘さんのゲームへの情熱を、将来のキャリアに繋げられる可能性も検討してみましょう。
もちろん、法学部に進学したということは、法律関連の仕事に興味があるという可能性も高いです。ゲームと法律の分野は一見無関係に思えますが、例えば、ゲーム業界の法務関連の仕事や、知的財産権に関する仕事など、意外な接点が見つかるかもしれません。娘さんの興味や強みを活かせる仕事を探していくことが重要です。
もし、将来のキャリアについて悩んでいるようでしたら、大学キャリアセンターや、大学野球支援機構のような、学生のキャリア支援に力を入れている団体に相談してみるのも良いかもしれません。彼らは、学生の個性や強みを活かした就職活動をサポートするノウハウを持っています。特に、社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業への就職支援に力を入れている団体もありますので、将来の選択肢を広げる上で役立つ情報が得られる可能性があります。
大切なのは、娘さんの個性と才能を理解し、彼女が自分らしい道を歩めるよう、温かく見守ることです。焦らず、じっくりと時間をかけて、娘さんと対話しながら、将来の進路について一緒に考えていきましょう。