「来年から社会人になる大学生です。結局普通の会社に就職することになりましたが、昔は趣味がいろいろあり、なりたいものもたくさんありました。小さい頃から粘土細工が大好きで、専門学校にも通いましたが、すぐに嫌になり、今では全く作りません。ピアノも同様です。自分の好きなように作ったり演奏したりできなくなり、決まったやり方を教えてもらうことが嫌いで、それまで好きだったことが嫌いになってしまったのだと思います。もしかしたら自分勝手な性格で、人から物を教わることに嫌気がさしたのかな、とか、いろいろと思い悩んでしまいます。今では趣味がなくなってしまい、悲しいです。」 この相談、多くの大学生が抱える葛藤を表していると感じます。 確かに、熱中していたものが冷めてしまう経験は、誰にでもあること。でも、そこから立ち直り、新たな道を切り開くヒントは必ずあります。
趣味が続かない…それはあなたのせいじゃない?
「趣味に本気で取り組んだことで、もっと好きになった人はどうして好きになれたのでしょうか?」この質問、とても大切なポイントを突いていますね。 わかります。 私も学生時代、熱中していたことが急に冷めてしまった経験があります。 最初は自分の才能がないのか、努力が足りないのかと自分を責めていました。でも、後になって気づいたのは、環境や取り組み方が大きく影響していたということです。
例えば、あなたの粘土細工とピアノ。専門学校や部活動では、ある程度決められたカリキュラムや指導方法があったのではないでしょうか? もしかしたら、自分のペースで自由に創作活動や演奏を楽しむことが難しかったのかもしれません。 才能や努力ももちろん大切ですが、「自由に表現できる場」や「自分のペースで進められる環境」がなければ、どんなに好きなことでも冷めてしまうことは十分にあり得ます。
私の友人で、絵を描くのが大好きだった人がいました。最初は独学で描いていましたが、なかなか上達せず、自信を失いかけていました。しかし、趣味のサークルに参加して、同じように絵を描く仲間と交流するうちに、再び絵を描く楽しさを見つけたのです。仲間からのフィードバックや刺激を受けながら、自分のペースで絵に取り組むことで、以前よりもずっと充実感を感じているようです。
就職活動と趣味の関係性…意外なメリットも?
「普通の会社に就職することになりました」とありますが、就職活動を通して、自分の将来像やキャリアプランについて改めて考える機会になったのではないでしょうか? 実は、過去の趣味や経験は、就職活動や将来のキャリアに活かせる可能性を秘めているのです。
粘土細工やピアノで培った粘り強さや集中力、表現力などは、どんな仕事にも役立つスキルです。 面接でこれらの経験を話すことで、あなたの個性や潜在能力をアピールできるかもしれません。 例えば、「粘土細工を通して、細かい作業にも耐えられる忍耐力を身につけました」とか、「ピアノの練習を通して、目標に向かって努力を続ける大切さを学びました」といったように、具体的なエピソードを交えて説明することで、より効果的です。
また、社会人になってからでも趣味を続けることは可能です。 むしろ、仕事で疲れた心を癒したり、新たな人間関係を築いたりする上で、趣味は非常に大切な役割を果たします。 時間や環境の制約はあるかもしれませんが、自分のペースで楽しめる趣味を見つけることが重要です。 例えば、週末に少しだけ時間を取って読書をしたり、オンラインで絵画教室に参加したりするのも良いかもしれません。
中小企業の中には、社員の趣味や個性を尊重し、社会人野球クラブチームへの所属を支援したり、仕事と趣味の両立を応援する企業もあります。 もし、あなたが野球を続けながら働きたいと考えているなら、そういった企業を探してみるのも良いかもしれません。 もちろん、企業選びの基準は様々ですが、自分の個性を活かせる環境を選ぶことも大切です。
将来への不安…どうやって乗り越える?
「趣味がなくなってしまい、悲しいです」とありますが、趣味の喪失は、将来への不安につながることも理解できます。 しかし、大切なのは、過去の経験を活かし、新たな目標を見つけることです。 まずは、自分自身と向き合い、本当にやりたいこと、興味のあることを探してみましょう。
そのためには、色々なことに挑戦してみることが大切です。 読書、映画鑑賞、ボランティア活動、旅行など、今まで経験したことのないことに触れてみることで、新たな発見があるかもしれません。 そして、小さな成功体験を積み重ねることで、自信を取り戻し、前向きな気持ちになれるはずです。
また、周りの人に相談することも有効な手段です。 家族や友人、大学のキャリアセンターなどに相談することで、新たな視点やアドバイスを得られるかもしれません。 一人で抱え込まず、周りの人に助けを求めることも大切です。
就職活動を終え、社会人生活が始まることは、新しい人生の始まりです。 過去の経験を糧に、自分らしい生き方を見つけ、充実した人生を送ることを目指しましょう。