将来は建築業界を目指している高校生の方から、進路選択に関するご相談がありました。「模試や進路希望調査で志望大学名を記入する機会が増えてきたが、まだ明確な目標大学がなく困っている。国公立大学(宇都宮大学、豊橋技術科学大学、前橋工科大学など)と私立大学(法政大学、芝浦工業大学、名城大学、日本大学、東京都市大学など)で迷っている。国公立は学費のメリット、私立はブランド力と就職のしやすさが魅力だが、結局どちらが良いのかわからない。大学院進学も考えている。また、建築で有名な地方国公立大学があれば教えてほしい」とのことでした。一緒に考えていきましょう。
建築系に進学したいけど、大学選びで迷うのは当たり前!
大学進学、特に専門性の高い建築系となると、大学選びは本当に悩みますよね。 学力、学費、大学のブランド力、就職活動… たくさんの要素を考慮しなければならず、迷ってしまうのは当然のことです。 私の友人で、建築学科志望だった子が、まさに同じように悩んでいました。彼は、最初は偏差値の高い大学を目指していましたが、学費の負担が大きすぎることに気づき、最終的には地元の国公立大学に進学しました。結果、充実した大学生活を送ることができ、卒業後は希望の企業に就職することができました。 彼の経験からもわかるように、「偏差値の高い大学=成功」ではないということを覚えておいてください。
まず、ご自身が挙げられている大学の特徴を整理してみましょう。国公立大学は学費が安いという大きなメリットがあります。これは、大学院進学を考えているあなたにとって、大きな財政的負担軽減につながります。一方、私立大学は、特に建築系では、設備が充実していたり、企業との繋がりがあったりするケースが多いです。就職活動においても、企業からの認知度が高いというメリットがあります。しかし、学費は国公立大学と比べて高額になる傾向があります。
大切なのは、「自分の将来像」と「大学の環境」をしっかり照らし合わせることです。 単に偏差値やブランドだけで判断せず、それぞれの大学のカリキュラム、研究室の雰囲気、教授陣の専門性などを調べてみましょう。大学のウェブサイトやオープンキャンパスなどを活用して、できるだけ多くの情報を集めることが重要です。
建築学科のある大学を選ぶポイントって?
建築学科のある大学を選ぶ上で、特に重要なポイントをいくつかご紹介します。まず、「学びたい専門分野」です。建築デザインに興味があるのか、構造設計に興味があるのか、都市計画に興味があるのか… それぞれの大学で得意とする分野が異なります。 自分の興味や将来のキャリアプランに合った大学を選ぶことが大切です。例えば、ある大学は歴史的建造物の保存修復に力を入れているかもしれませんし、別の大学は最先端の建築技術を研究しているかもしれません。
次に、「設備と環境」です。建築学科には、設計図を描くためのCADソフトや、模型制作のための工作室など、充実した設備が不可欠です。大学のウェブサイトやパンフレットで、設備の充実度を確認しましょう。また、大学の立地も重要です。都市部にある大学は、様々な建築物を間近で観察できる機会が多く、インターンシップや就職活動にも有利です。一方、地方にある大学は、自然環境に恵まれていたり、地域に根ざした建築を学ぶことができるかもしれません。
- 教授陣の研究内容:興味のある分野の研究をしている教授がいるか。
- 卒業生の進路:どのような企業に就職しているか。
- 大学院との連携:大学院進学をスムーズに行える体制が整っているか。
これらの点を踏まえ、ご自身が挙げられた大学を改めて検討してみてください。例えば、豊橋技術科学大学は理工系に強い大学として知られています。建築分野においても、技術的な側面に強い教育体制が期待できます。一方、芝浦工業大学などは、都市部にある私立大学として、企業との繋がりも強く、就職活動にも有利な環境が整っている可能性があります。 それぞれの大学の強みや弱みを比較検討し、ご自身の将来像に最も合った大学を選んでください。
建築業界で働くための準備、今からできること
大学進学は、建築業界で働くための第一歩です。しかし、大学生活は、単に専門知識を学ぶだけではありません。社会人としての基礎を築くことも非常に重要です。 例えば、アルバイトを通じて責任感やコミュニケーション能力を磨いたり、ボランティア活動を通じて社会貢献の意識を高めたりすることも、将来のキャリアに役立ちます。
また、建築業界に興味があるなら、建築関連の書籍を読んだり、建築物を実際に見て回ったりすることもおすすめです。 有名な建築家の作品を見学したり、建築雑誌を読んだりすることで、建築への理解を深めることができます。 さらに、建築系の企業のインターンシップに参加してみるのも良いでしょう。 企業の雰囲気を肌で感じ、社員の方々と交流することで、将来のキャリアを考える上で貴重な経験となるはずです。 「建築」というキーワードで、積極的に情報収集をしていくことが大切です。
そして、忘れてはいけないのが、「学業との両立」です。大学生活では、部活動やサークル活動など、魅力的な活動がたくさんあります。しかし、学業がおろそかになってしまっては、将来の夢を叶えることはできません。 時間管理能力を高め、効率的に学習を進める方法を身につけることが重要です。 大学野球をされているとのことですので、時間管理のスキルは既に身についているかもしれませんね。その経験を活かして、学業と部活動、そして将来のキャリアプランをバランス良く進めていきましょう。
もし、就職活動において中小企業への就職を検討される場合、一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある企業を紹介する活動も行っています。野球経験を活かして社会貢献したいと考えている方には、魅力的な選択肢となるかもしれません。もちろん、就職活動はご自身の意思決定が最優先です。ご自身のキャリアプランに合った企業選びを心掛けてください。