「息子が大学進学を希望しているのですが、経済的に厳しく、奨学金や教育ローンを検討しなければなりません。息子は高校時代不登校気味で、成績も良くないため、偏差値の低い大学を志望しています。本当に大学進学は必要なのでしょうか?教育ローンや奨学金を借りてまで大学に通わせる意味はあるのでしょうか?」
このご相談、多くの保護者の方々が抱える、とてもリアルな悩みですよね。わかります。将来への不安、経済的な負担、そして何より、お子さんの将来を真剣に考えられているご様子が伝わってきます。高卒の私たち夫婦には大学進学のことがよくわからない、というお気持ちも、痛いほどよくわかります。
偏差値の低い大学でも、将来に繋がる道はあるの?
まず、偏差値の低い大学だから将来に繋がらない、と決めつけるのは早計です。大切なのは、偏差値ではなく、お子さんが何を学びたいのか、そして将来どのようなキャリアを築きたいのかです。偏差値の高い大学は確かに魅力的ですが、必ずしも成功の保証ではありません。例えば、ある企業の採用担当者の方から聞いた話ですが、彼らが重視するのは、「学生時代に何に取り組み、何を学んだか」であり、必ずしも大学名や偏差値ではないそうです。お子さんが志望する工学部で、特定の技術やスキルを習得し、それを活かせる仕事に就くことができれば、それは立派な将来への投資と言えるでしょう。
AO入試や推薦入試を検討されているとのことですが、これはお子さんの個性や才能をアピールする絶好の機会です。高校時代、不登校気味だった時期もあったとのことですが、その経験から得たもの、そこから学んだこと、そして現在、アルバイトを継続していることなど、「努力」や「粘り強さ」といった、企業が求める重要な資質をアピールできるチャンスです。担任の先生も推薦を勧めているということは、お子さんにはそれだけの可能性がある、と判断されている証拠です。この機会を活かして、お子さんの強みを最大限にアピールしましょう。
また、偏差値の低い大学であっても、熱意を持って学び、積極的に活動する学生は、必ず光ります。大学生活は、勉学だけでなく、サークル活動やボランティア活動など、様々な経験を通して成長できる貴重な時間です。お子さんが大学でどのような活動を行い、どのような人間関係を築くかによって、将来の可能性は大きく広がります。
教育ローンや奨学金、本当に借りるべき?返済計画は?
教育ローンや奨学金は、確かに大きな負担となりますが、将来の選択肢を広げるための投資と考えることもできます。返済計画をしっかりと立て、無理のない範囲で借り入れることが重要です。返済期間や金利などをよく比較検討し、自分に合ったプランを選びましょう。ご家庭の経済状況を踏まえ、無理のない返済計画を立てることが大切です。例えば、返済期間を長く設定したり、返済額を調整したりすることで、負担を軽減できる場合があります。
また、奨学金の返済は、卒業後すぐに始まるわけではありません。卒業後に就職活動を行い、安定した収入を得てから返済を始めるケースが一般的です。返済開始時期や返済方法なども、事前にしっかりと確認しておきましょう。そして、返済計画は、お子さんと一緒に立てていくことが大切です。お子さんにも返済の責任を理解させ、将来の計画を一緒に立てることで、責任感と自立心を育むことができます。
さらに、奨学金以外にも、学費を軽減できる制度や支援策がないか、大学や自治体などに問い合わせてみるのも良いでしょう。大学によっては、経済的に困窮している学生を支援するための制度が設けられている場合があります。また、地域によっては、独自の奨学金制度がある場合もあります。
大学進学以外の選択肢は?
もちろん、大学進学だけが将来の選択肢ではありません。専門学校や、就職といった道もあります。お子さんの個性や才能、そして将来の目標を考慮し、最適な進路を選択することが大切です。大学進学だけが成功への道ではないことを、まず理解しておきましょう。例えば、専門学校に進学することで、特定のスキルを短期間で習得し、早期に就職活動を進めることができます。また、就職活動は、大学卒業後だけでなく、高校卒業後すぐに始めることも可能です。
大切なのは、お子さんとじっくり話し合い、将来のビジョンを共有することです。お子さんの希望や能力、そしてご家庭の状況を踏まえ、最適な進路を選択することが大切です。進路選択に迷ったときは、学校や地域の相談窓口などを利用するのも良いでしょう。専門家のアドバイスを受けることで、より客観的な視点から進路を考えることができます。
もし、お子さんが将来、社会人野球クラブチームに所属しながら働きたいと考えている場合、野球に理解のある中小企業への就職支援を行っている団体もあります。そういった企業は、選手の活動を尊重し、両立を支援する体制を整えていることが多いです。もちろん、これはあくまでも一つの選択肢ですが、お子さんの夢を叶えるための可能性の一つとして、検討してみるのも良いかもしれません。