「息子のことなのですが、現在私立高校の3年生です。この高校がエレベーター式で大学に進学することが出来るのです。が、息子はこの3年間勉強もせず、欠点を取っては補習で補い、なんとか今まで過ごしてきました。2学期の中間テストで、8教科中6教科欠点で、先日担任の先生に『大学が合格しているからといって、この点数では卒業も危ないです。』と言われてしまいました。私と主人は、息子は進学せず就職した方がいいと思っています。経済的にも厳しいので、遊ばせるために4年間で約500万円もつぎ込む覚悟が出来ません。私と主人は高卒で、大学のことが全く分かりません。1番いいのは、息子が心を入れ替えて一生懸命自分のしなくてはいけないことをしてくれれば、お金がなくても夫婦で頑張って働く覚悟です。どうなんでしょうか?この就職がない世の中で、高卒で世に出すのと3流の大学を卒業させるのとどれくらいの差があるのでしょうか?本当にどうしてあらいいのか、心が定まりません。」 このようなご相談、多くの保護者の方から寄せられます。確かに、大学進学には費用も時間もかかります。ましてや、勉強が苦手な息子さんを持つご両親にとっては、大きな悩みですよね。わかります。
勉強が苦手でも大学で得られるものってあるの?
「勉強嫌い」という言葉を聞くと、どうしてもネガティブな印象を持ってしまいがちですが、勉強の得意不得意は、人生の成功を測る尺度ではありません。 大切なのは、「学び続ける姿勢」です。大学では、教科書に載っている知識だけでなく、自ら学び、考え、行動する力を養うことができます。例えば、ゼミ活動や研究を通して、特定のテーマについて深く探求したり、異なる意見を持つ人たちと議論したりする経験は、社会に出ても非常に役立ちます。 また、大学生活を通して、時間管理能力や責任感、コミュニケーション能力といった、社会で必要とされるスキルも自然と身につきます。これらのスキルは、学力とは直接関係なく、就職活動や社会生活において大きな武器となるでしょう。
私の友人で、大学時代は成績が芳しくなかったけれど、人とのコミュニケーション能力が高く、卒業後に起業して成功した人がいます。彼は大学で様々な人と出会い、多くの経験を通して、自分の強みを見出し、それを活かす方法を学んだと言っていました。大学は、勉強だけをする場所ではありません。様々な経験を通して成長できる場所なのです。
高卒と大卒、就職活動で本当に差があるの?
確かに、就職活動において、大卒と高卒では待遇や選択肢に差があるケースはあります。しかし、「3流大学」という表現は、少し乱暴かもしれません。大学を選ぶ際には、偏差値だけでなく、その大学で自分が何を学び、どんな経験ができるのかを重視することが大切です。 また、高卒で就職活動をする場合、専門学校などでスキルアップを図るのも有効な手段です。近年では、特定のスキルを持った人材を高く評価する企業も増えています。
例えば、ある企業では、社会人野球経験者を積極的に採用しています。野球部で培ったチームワークや責任感、粘り強さは、企業活動においても非常に高く評価される要素です。もし息子さんが野球部員であれば、その経験を活かす就職活動も視野に入れてみてはいかがでしょうか。大学野球支援機構では、野球に理解のある企業への就職支援も行っています。もちろん、これはあくまで選択肢の一つですが、ご参考までに。
野球部活動と学業の両立、どうすれば可能?
野球部活動と学業の両立は、確かに大変です。時間管理が非常に重要になりますよね。時間割の作成、優先順位の決定、効率的な学習方法の習得など、計画的に取り組む必要があります。 多くの大学には、学習支援センターやチューター制度といった、学生をサポートする体制が整っています。これらの制度を積極的に活用することで、両立の負担を軽減できるはずです。 また、チームメイトや先輩と協力し、互いに励まし合いながら学習に取り組むことも有効です。
例えば、A大学の野球部では、チーム全体で学習スケジュールを共有し、互いに学習状況を報告し合うシステムを導入しています。これにより、遅れが出た場合にも、すぐにチームメイトがサポートできる体制が整っているそうです。仲間との協力は、両立の大きな支えとなります。
さらに、自分の学習スタイルに合った方法を見つけることも重要です。例えば、集中力が続かない場合は、短い時間でも集中して学習する、といった工夫が必要です。 また、定期的な休息も大切です。しっかり休むことで、学習効率を高めることができます。
大学野球支援機構では、このような両立に関する相談にも対応しています。 具体的な時間管理術や学習方法、メンタルヘルスのケアなど、様々な角度からサポートさせていただきます。
息子さんの将来について、ご心配されていることと思います。しかし、「勉強嫌い」だからといって、将来の可能性が閉ざされるわけではありません。 大切なのは、息子さんの個性や才能を理解し、彼に合った進路を選択することです。 高卒で就職する道も、大学に進学する道も、どちらも可能性に満ち溢れています。じっくりと時間をかけて、ご家族で話し合ってみてください。