「社会人になって数年経ちますが、いまだに私の大学進学に反対した両親が許せません。」というご相談をいただきました。ご自身の大学進学を巡るご両親との葛藤、そして高卒であることへのコンプレックス、そして現在抱えている心の苦しみ…本当に辛い状況にあることと思います。ご自身の気持ちに寄り添いながら、一緒に考えていきましょう。
なぜ、あなたは今でも両親を許せないのでしょうか?
ご両親の大学進学反対という決定は、経済的な理由によるものだったとのこと。ご自身もそれを理解していたにも関わらず、なぜ今でも許せない気持ちが残っているのでしょうか?それは、経済的な理由だけでなく、ご自身の夢や将来への希望を阻まれたという、深い心の傷が原因ではないでしょうか。国立大学進学という目標を諦めざるを得なかったこと、そしてその後のご兄弟の大学進学との対比が、その傷をさらに深くしているのかもしれません。わかります。私も過去に似たような経験をした友人がいて、その時の彼の苦しみが今でも忘れられません。彼は、自分の努力が報われなかったというよりも、公平さや平等さを感じられなかったことに苦しんでいました。
「あんたには悪いことをしたねえ」という言葉は、確かに謝罪の言葉ではありますが、ご自身の抱える深い傷を癒すには不十分だったかもしれません。ご両親は経済的な理由を強調されたかもしれませんが、あなたの将来への希望や夢を十分に理解し、真剣に受け止めてくれなかったという思いが、心の奥底に残っているのではないでしょうか。それは、決してあなたのわがままではありません。誰もが自分の将来を真剣に考えてほしいと願うものです。
また、通信大学を辞めてしまったことにも、後悔や未練が残っているのではないでしょうか。妹弟の進学が、その気持ちをさらに複雑にしているのかもしれません。比較されることへの不快感や、自分だけが犠牲になったという思いが、両親への怒りを増幅させている可能性があります。
高卒であることにコンプレックスを感じるのは、なぜでしょうか?
多くの人が大学進学を経験する中で、高卒であることにコンプレックスを抱くのは、決して珍しいことではありません。しかし、そのコンプレックスの根源は、学歴そのものよりも、周囲の期待や社会的な評価、そして自分自身への評価にあるのではないでしょうか。例えば、高校時代の友人との関係が希薄になっていることからも、その影響が伺えます。大学に進学した友人たちとの間には、学歴という見えない壁ができてしまったのかもしれません。それは、あなた自身の努力や能力とは関係なく、社会構造や周囲の認識によって作られた壁です。
しかし、学歴は人生の全てではありません。あなたの能力や努力、そして経験は、学歴では測りきれない貴重な財産です。社会人として数年経験を積まれたということは、それ自体が大きな強みです。多くの企業は、学歴だけでなく、経験や人となり、そして仕事への熱意を重視しています。特に、中小企業の中には、大学野球部出身者や社会人野球経験者への理解が深く、活躍の場を提供してくれる企業も多くあります。もし、将来キャリアチェンジを考えているのであれば、そういった企業を探してみるのも良いかもしれません。
どのようにすれば、前を向いて進んでいけるのでしょうか?
まず、ご自身の感情を否定しないことが大切です。両親への怒り、高卒へのコンプレックス、そして友人関係への不安…これらは全て、あなたの現実的な感情です。これらの感情を認め、受け入れることで、初めて前に進むことができます。そして、過去の出来事を客観的に見つめ直すことも重要です。両親の決定には、経済的な事情があったことを理解しつつも、あなたの将来への希望を十分に考慮してくれなかったという事実も受け入れる必要があります。これは、あなたを責めるためではなく、自分自身を理解し、未来に向けて進むための第一歩です。
次に、自分自身を肯定することを意識しましょう。あなたは、困難な状況の中でも、社会人として働き、通信大学にも通っていました。それは、並々ならぬ努力と強い意志の表れです。高卒であることを理由に、自分の能力や価値を過小評価しないようにしましょう。あなたの経験や能力は、学歴では測りきれないほど貴重です。そして、新たな目標を見つけることも大切です。例えば、仕事でスキルアップを目指したり、趣味に没頭したり、新しい人間関係を築いたり…これらは、あなたの心を満たし、前向きな気持ちへと導いてくれるでしょう。
最後に、専門家のサポートを受けることも検討してみてください。カウンセラーやメンタルヘルス専門家と話すことで、あなたの感情を整理し、より建設的な解決策を見つけることができるかもしれません。一人で抱え込まず、信頼できる人に話を聞いてもらうことで、心が軽くなることもあります。
時間はかかりますが、少しずつでも良いので、前を向いて進んでいきましょう。あなたは、一人ではありません。そして、あなたの未来は、まだ始まったばかりです。