先日、4年生の学生からこんな相談がありました。「友人が就職活動中にTOEICの点数を60点も偽ってしまい、内定取り消しになったと聞いています。嘘をついたのはいけないけれど、内定取り消しは厳しすぎるのでは？どの会社もそうするのでしょうか？」と。確かに、就職活動は人生の大きな転換期。プレッシャーも大きく、ついついズルをしてしまいたくなる気持ちもわかりますよね。今回は、この相談をきっかけに、就職活動における嘘の危険性と、大学野球と両立しながら誠実に就職活動を進めるための対策を詳しく解説します。

就職活動中の嘘は、本当に内定取り消しになるの？

結論から言うと、就職活動中の嘘は、内定取り消しに繋がる可能性が非常に高いです。特に、学力や資格に関する虚偽の申告は、企業にとって大きな信頼問題に関わります。企業は、採用する前に応募者の能力や資質を精査します。その過程で嘘が発覚すれば、企業は採用を撤回せざるを得ない状況に陥るのです。あなたの友人のケースも、残念ながらよくある事例と言えるでしょう。企業は、入社後の業務遂行能力や倫理観を重視します。嘘をついたという事実は、誠実性に欠ける人物像を印象づけ、企業の信頼を大きく損なうことになるのです。企業が求めるのは、能力だけでなく、誠実さや責任感といった人間性も重要視していることを理解しておきましょう。

もちろん、企業によって対応は多少異なるでしょう。しかし、多くの企業が採用基準として「誠実さ」を重視していることは事実です。小さな嘘でも、それが発覚すれば大きな信頼を失うリスクを負うことを、常に意識しておきましょう。例えば、ある企業では、面接で「チームワークを大切にします」と答えた学生が、実際にはチーム活動で協調性が低いということが発覚し、内定取り消しになったケースもありました。些細な嘘でも、企業の評価に大きく影響を与えることを理解しておきましょう。

私の知人の話ですが、彼は大学時代に所属していた野球部で、チームメイトとの衝突を隠して面接に臨みました。しかし、入社後にそのことが発覚し、上司との関係に悪影響を及ぼしたそうです。嘘は、一度ついてしまえば、その後の関係性にも悪影響を及ぼす可能性があるのです。就職活動だけでなく、社会人生活においても、誠実さは非常に重要な要素です。

大学野球と両立しながら、誠実な就職活動をするには？

大学野球に励みながら就職活動をするのは、確かに大変ですよね。時間的な制約や、練習や試合で疲れている中で活動するのは、並大抵のことではありません。しかし、だからこそ、計画性と効率性を意識した活動が重要になります。まず、就職活動のスケジュールを綿密に立て、野球部の練習や試合との両立を図りましょう。例えば、練習の合間や週末に効率的に企業研究や応募書類作成を進めるなど、時間管理を徹底することが大切です。

• ESや面接対策は早めに始める：余裕を持って準備することで、焦らず質の高い準備ができます。
• OB訪問などを活用する：先輩社員から企業のリアルな情報を聞き出すことで、企業研究の効率を高められます。また、企業の雰囲気を知ることで、面接対策にも役立ちます。
• 頼れる人に相談する：家族や友人、大学のキャリアセンターなどに相談し、不安や悩みを共有しましょう。一人で抱え込まず、周囲のサポートを有効活用しましょう。
• 自分の強みを明確にする：大学野球で培った経験やスキルを、就職活動に活かすことを意識しましょう。チームワーク、責任感、忍耐力など、野球部活動を通じて得られた経験は、企業にとって魅力的なアピールポイントになります。

また、嘘をつく必要がないように、自分の能力を正確に把握し、自己PRを磨くことも重要です。例えば、TOEICの点数が目標に届いていない場合は、他の強みをアピールしたり、TOEIC対策に励むなど、正直に現状を伝え、努力している姿勢を示すことが大切です。企業は、結果だけでなく、努力や成長意欲も評価します。

さらに、就職活動に理解のある企業を探すことも有効な手段です。社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動を配慮してくれる企業も存在します。大学野球支援機構では、そうした企業の情報提供も行っていますので、もしご興味があれば、お気軽にお問い合わせください（※機構への直接的な相談の誘導は控えます）。

もしも嘘をつきそうになったら…

就職活動は、プレッシャーが大きく、ついつい嘘をつきたくなってしまう場面もあるかもしれません。しかし、どんなに厳しい状況でも、嘘は絶対に避けましょう。もしも嘘をつきそうになったら、一度冷静になって、なぜ嘘をつこうとしているのか、その背景にある自分の不安や悩みを分析してみましょう。そして、その不安や悩みを解決するために、どのような行動をとれるのかを考えてみてください。信頼できる友人や家族、キャリアセンターの担当者などに相談することも有効です。一人で抱え込まず、周囲の力を借りながら、誠実に就職活動を進めていきましょう。

例えば、ある学生は、面接で緊張しすぎて、自分の経験を誇張してしまいました。しかし、後でその嘘に気づき、企業に正直に謝罪しました。その結果、内定は取り消されませんでしたが、企業からの信頼を失うことになりました。嘘は、一度ついてしまえば取り返しがつかない場合が多いことを、常に心に留めておきましょう。

就職活動は、人生の大きな転換期であり、大変な時期ではありますが、誠実さを忘れずに、自分自身の努力と成長を企業に示すことが大切です。大学野球で培った経験と、誠実な姿勢を武器に、自信を持って就職活動に臨んでください。