最近、看護学部志望の高校3年生から、こんな相談を受けました。「公立大学を第一志望にしていましたが、模試の結果が思うようにいかず、私立大学を受験することになりそうです。気になる大学は新設大学で、評判は良いのですが、新設大学は不安定という話を聞き、迷っています。さらに、自宅から通学に2時間以上かかることも気になっています。実習が始まるまでは自宅通学をしたいので、この大学は無理でしょうか?また、通学時間以外に、新設大学を選ぶのは避けた方が良いのでしょうか?」と。 大学進学は人生の大きな転換期。特に、野球部所属の学生さんにとって、大学選びは、野球と学業、そして将来のキャリアという3つの大きな要素を考慮しなければなりません。今回は、この相談を元に、新設大学への進学と、大学野球、そして将来のキャリアについて考えてみましょう。
新設大学は本当に不安定?野球部活動との両立は可能?
新設大学への進学を不安視する気持ち、よくわかります。確かに、歴史のある大学に比べると、新設大学は制度やサポート体制がまだ整っていない部分があるかもしれません。例えば、野球部の活動環境も、歴史ある大学と比べて、設備や指導体制が整っていない可能性があります。しかし、それは必ずしも「不安定」を意味するわけではありません。むしろ、新設大学だからこそ、新しい取り組みや改革に積極的で、学生の声を反映しやすい環境である可能性もあるのです。
例えば、私の友人で、新設大学の野球部に入部した学生がいます。彼は、入学当初は設備の不足や指導体制の未熟さを心配していましたが、大学側は学生の意見を積極的に聞き入れ、改善に努めていました。結果、彼の代で、練習環境が格段に向上し、チームの成績も上がっていったそうです。もちろん、全ての大学がそうとは限りません。大学を選ぶ際には、野球部の活動状況や指導体制について、しっかりとリサーチすることが重要です。
また、新設大学は、伝統にとらわれず、柔軟な対応ができるというメリットもあります。例えば、野球部と学業の両立を支援するための独自のプログラムや制度を導入している大学もあります。入学前に、大学側に直接問い合わせて、野球部活動と学業の両立について相談してみるのも良いでしょう。大学側の対応を見ることで、その大学の姿勢や学生へのサポート体制をある程度把握できるはずです。
通学時間2時間以上は負担が大きすぎる?野球部活動との両立は?
通学時間2時間以上は、確かに負担が大きいですよね。特に、野球部は練習や試合などで時間を取られるため、通学時間を含めたスケジュール管理が非常に重要になります。通学時間の長さは、学業や部活動への影響だけでなく、精神的な負担にも繋がる可能性があります。毎日2時間以上の通学を続けることは、疲労の蓄積や、精神的なストレスにつながる可能性があります。特に、練習や試合で疲れている状態での長時間の通学は、負担が大きくなります。
自宅から通学できる環境は、大学生活における大きなメリットです。時間的な余裕を持つことで、学業や部活動に集中できるだけでなく、自分の時間もしっかり確保できます。しかし、どうしても魅力的な大学で、通学時間が長い場合、通学時間を短縮するための工夫を考えましょう。例えば、通学時間を有効活用するために、電車の中で予習復習をしたり、読書をしたりするなど、工夫次第で時間を有効活用できます。また、大学の近くに住むことも検討してみるのも良いかもしれません。
さらに、大学周辺の環境も確認しておきましょう。安全な環境かどうか、生活に必要な施設が整っているかなども、通学時間と同じくらい重要な要素です。大学生活を安心して送るためには、通学時間だけでなく、周辺環境も考慮することが大切です。
新設大学だから就職活動に不利?野球部員のキャリアパスを考える
「新設大学だから就職活動に不利」という声も耳にするかもしれません。確かに、企業によっては、歴史のある大学を卒業した学生を優先する傾向があるかもしれません。しかし、企業が求めるのは、学歴だけではありません。 あなたの能力、経験、そして人となり、それらを総合的に評価してくれる企業はたくさんあります。
大学野球で培った経験は、就職活動において大きな武器になります。チームワーク、責任感、目標達成能力、粘り強さなど、野球部活動を通して得られる経験は、多くの企業が求める人材像に合致するものです。これらの経験を、就職活動で効果的にアピールすることが重要です。例えば、面接では、具体的なエピソードを交えながら、野球部活動で培った経験がどのように自身の成長に繋がったのかを説明することで、企業にあなたの能力を効果的に伝えることができます。
また、一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援を行っています。社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動を配慮してくれる企業とのマッチング支援も可能です。もちろん、就職活動は、大学名だけでなく、あなたの能力や経験、そして人となりで決まります。大切なのは、自分の強みを理解し、それを効果的にアピールすることです。新設大学だからといって、就職活動で不利になることはありません。
大学選びは、人生における大きな決断です。野球部活動、学業、そして将来のキャリア、様々な要素を考慮して、自分にとって最適な選択をしてください。そして、その選択に後悔しないよう、大学生活を充実させてください。