先日、機構にはこんなご相談がありました。「お年玉、何歳まで渡しますか?夫は学生の間は渡すべきだと言い、大学院生にも渡すと言っています。私は20歳まで(成人)と考えていますが、周りの親類も同様です。18歳成人となった際に甥っ子姪っ子が20歳と18歳だったので、一律20歳で成人祝いとして渡すことに決めました。しかし、20歳で学生の子と18歳で就職した子がいると、夫の基準だと、もらえるもらえないの差が出てしまうので、同じ甥っ子姪っ子間でそれはおかしいと思うのです。皆さんはどうしていますか?」 この相談から、大学野球部員とその家族が抱える「学業と野球、そして将来のキャリア」への不安や葛藤が見えてきました。お年玉の金額や年齢だけでなく、将来への備え、進路選択、そして親子のコミュニケーションについて、一緒に考えてみましょう。
大学野球と学業、両立は本当に難しい?
大学野球に打ち込むことは、並大抵の努力ではできません。厳しい練習、試合、そして遠征…学業との両立は、本当に大変ですよね。わかります。私もかつて大学で野球部に所属していましたが、レポート提出の締め切りに追われながら、次の試合の準備に追われる日々を送っていました。睡眠時間を削って勉強したり、チームメイトと協力して効率的に課題に取り組んだり…工夫はしましたが、正直、常に時間との戦いでした。
例えば、私の大学の同級生には、地方から出てきた選手が多くいました。彼らは、慣れない土地で生活しながら、野球と学業の両立に苦戦していました。特に、単位取得に苦労する選手も少なくありませんでした。必修科目の単位を落とすと、進級に影響が出ますし、卒業にも関わってきます。将来の進路にも影響する可能性がありますよね。
しかし、両立は不可能ではありません。時間管理術を学ぶ、効率的な学習方法を身につける、チームメイトや教授と積極的にコミュニケーションをとるなど、工夫次第で乗り越えることができます。大学によっては、スポーツ推薦枠や、部活動に配慮した授業時間割なども用意されている場合がありますので、大学側に相談してみるのも良いでしょう。
野球部員は就職活動で不利?企業の理解は得られる?
「野球部員は就職活動で不利なのでは?」と心配する保護者の方も多いのではないでしょうか。確かに、企業によっては、部活動に理解がないところもあるかもしれません。しかし、野球部員だからこそ活かせる強みもたくさんあります。責任感、忍耐力、チームワーク、目標達成力…これらは、企業が求める人材像と重なる部分が多いです。
実際、野球に理解のある企業も数多く存在します。社会人野球チームを持っている企業や、現役選手としての活動に配慮のある企業もあります。そのような企業を見つけるためには、就職活動の段階から、自分の強みや経験を明確に伝え、企業の理念や社風をしっかりと理解することが重要です。大学のキャリアセンターなどを活用して、就職活動の戦略を立てるのも良いでしょう。
また、一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業との就職支援にも力を入れています。野球経験を活かして活躍できる企業との出会いをサポートしていますので、ご興味のある方はぜひ一度、機構の活動内容をご覧になってみてください。ただし、あくまで就職活動はご自身の努力が最も重要です。
大学野球部員とその家族のための、将来設計のポイント
大学野球部員とその家族にとって、将来設計は非常に重要です。進路選択、キャリアプラン、経済的な面など、様々なことを考慮する必要があります。お年玉の相談にもあったように、将来の進路や経済状況によって、生活設計は大きく変わってきます。
まず、学生自身は、自分の将来について真剣に考える時間を持つことが大切です。大学生活の中で、自分の興味や適性を見つける努力をしましょう。そして、将来のキャリアプランを具体的に描き、その実現に向けて努力を続けることが重要です。保護者の方は、学生の意思を尊重しつつ、適切なアドバイスやサポートをすることが大切です。そして、家族で将来について話し合う機会を設けることも重要です。お互いの考えを共有することで、より良い将来設計ができるでしょう。
例えば、ある保護者の方は、お子さんの大学進学と同時に、奨学金の利用や将来の資金計画について、専門家に相談していました。計画的に資金を準備することで、お子さんの大学生活や将来のキャリア形成への不安を軽減することができました。このように、経済的な面についても早めに対策を立てることが重要です。
大学野球は、人生にとってかけがえのない経験となるでしょう。しかし、同時に、将来への不安や葛藤も伴います。だからこそ、学生、保護者、そして関係者全員で、将来設計についてしっかりと話し合い、サポートし合うことが大切です。そして、困難な状況に直面したときには、周囲の人々に相談する勇気を持つことも重要です。一人で抱え込まず、周りの人に助けを求めることで、よりスムーズに問題を解決できるでしょう。