大学3年生で就職活動中の方から、履歴書の「学業以外で力をいれたこと」の欄に書く内容について相談がありました。「コンビニで2年以上アルバイトを続けたことしか思いつかない。笑顔で接客することを心がけた経験を書きたいが、『接客で笑顔は当たり前』と思われないか心配だ」とのことです。 確かに、コンビニでのアルバイト経験は多くの学生が持つものです。しかし、その経験から得た学びを、就職活動で効果的にアピールできる方法があります。
「笑顔」という当たり前のスキルを、あなただけの強みに変えるには?
「笑顔で接客」は確かに当たり前のことかもしれません。しかし、あなたの経験は単なる「笑顔」ではありません。感情を表に出しやすい性格であるあなたが、意識的に笑顔を心がけ、その結果、顧客満足度を高め、好循環を生み出したという、あなただけの貴重な経験です。これは、多くの就活生が持っていない、「自己変革力」と「顧客志向」を示す素晴らしいエピソードです。
例えば、企業は「問題解決能力」や「コミュニケーション能力」といったスキルを重視します。あなたの経験は、まさにこれらの能力を証明するものです。感情を表に出しやすい性格という弱点を、「笑顔」という武器に変えたあなたの努力と工夫は、企業にとって魅力的なポイントになるでしょう。 面接でこの経験について聞かれたら、「感情を表に出しやすい性格でしたが、お客様に喜んでいただくために笑顔を心がけました。その結果、お客様との良好な関係を築き、仕事のモチベーションも向上しました」のように、具体的な成果を交えて説明することで、より説得力が増します。
また、単に「笑顔で接客した」だけでなく、具体的な数値やエピソードを交えることで、より効果的なアピールになります。「お客様からの『ありがとう』が増えた」という記述は素晴らしいですが、具体的にどれくらい増えたのか、どのような状況で「ありがとう」と言われたのか、などを付け加えることで、より鮮明なイメージが伝わり、面接官の印象にも残ります。例えば、「以前は1日に1~2回程度だった『ありがとう』が、笑顔を意識するようになって5~6回に増えました。特に、忙しい時間帯に疲れた表情で来店されたお客様に笑顔で対応した際、『今日は疲れているのに、あなたの笑顔で元気づけられました』と言われたことが印象に残っています」といったように具体的なエピソードを付け加えてみましょう。
履歴書に書く際のポイント:具体的な行動と結果を明確に
履歴書に書く際には、単なる事実の羅列ではなく、あなたの行動と結果を明確に記述することが重要です。 例えば、以下のような構成で記述してみましょう。
- 状況:感情を表に出しやすい性格のため、お客様の態度に影響されやすい時期がありました。
- 行動:「何があっても笑顔でいる」ことを目標に、意識的に笑顔で接客することを心がけました。具体的には、お客様と目を合わせ、明るい声で挨拶をする、など具体的な行動を記述しましょう。
- 結果:お客様からの「ありがとう」が増え、顧客満足度が向上しました。具体的な数値やエピソードを盛り込みましょう。例えば、「お客様からの『ありがとう』が1日に平均〇〇回増加しました」など。
- 学び:この経験を通して、表情と気持ちは繋がっていること、顧客満足度を高めることの重要性、継続的な努力の大切さなどを学びました。
このように、あなたの行動、その結果、そしてそこから得られた学びを明確に記述することで、単なるアルバイト経験ではなく、あなたの成長と能力を効果的にアピールできます。 「接客で笑顔は当たり前」と思われないよう、あなたの努力と工夫、そしてそこから得られた学びを強調することが大切です。 あなたの経験は、他の就活生にはない、あなただけの貴重な財産です。
大学野球経験と就活:両立の苦労とそこから得たものを活かす
大学野球を経験したことは、就職活動において大きな強みになります。 厳しい練習や試合を通して培った忍耐力、責任感、チームワーク力などは、企業が求める重要な能力です。 しかし、野球部活動と学業、アルバイトの両立は大変だったと思います。わかります。私もそうでした。 その苦労を乗り越えた経験は、あなたの粘り強さや計画性を示すものです。
例えば、時間管理能力について、野球部の練習時間や試合日程、アルバイトのシフト、そして学業のスケジュールをどのように調整してきたのかを具体的に説明することで、あなたの高い計画性と実行力をアピールできます。 また、チームメイトと協力して目標達成を目指した経験は、チームワーク力やコミュニケーション能力を証明する強力なエピソードになります。 これらの経験を、あなたのコンビニでのアルバイト経験と合わせて、「困難を乗り越える力」「チームワーク力」「コミュニケーション能力」といったキーワードでまとめてアピールすることで、より効果的な自己PRになります。
もし、野球に理解のある企業への就職を希望するなら、社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動に配慮のある企業を探してみるのも良いかもしれません。 一般社団法人大学野球支援機構では、そうした企業との連携にも力を入れています。 もちろん、企業選びは個人の価値観やキャリアプランによって異なりますが、選択肢の一つとして検討してみるのも良いでしょう。 あなたの経験と能力を最大限に活かせる企業が見つかることを願っています。