先日、大学野球支援機構には、インターンシップに参加した女子学生さんから、気になる相談がありました。「3日間のインターンシップ中、担当の男性社員さんから食事会に誘われた。二人きりでお寿司屋さんで日本酒を飲むとのこと。大学からは会社の男性と二人だけでお茶以上の同席は原則しないように言われている。お酒が飲めない上に、採用に影響するのではと不安」…悩みますよね。この相談を元に、大学野球経験者である私自身の経験や、多くの学生を見てきた視点から、具体的なアドバイスをさせていただきます。
会社からの食事会への誘い…断っていいの?
まず、大学の方針と、社員の方の言葉、そして自分の気持ち、この3つを丁寧に整理してみましょう。大学の方針は守るべきです。それは、学生を守るためのルールであり、社会人としてのマナーを学ぶ機会でもあります。しかし、社員の方の言葉も無視できません。「人事にも顔が広い」「高評価してあげたら有利になる」という発言は、少し圧力を感じますよね。わかります。私もかつて、似たような状況に陥ったことがあります。当時、私は地方出身で、憧れの企業のインターンシップに参加していました。そこで、先輩社員から懇親会に誘われ、正直、断る勇気がありませんでした。でも、結果的に、その時の自分の気持ちを優先して断っていればよかったと思っています。
今回のケースでは、「二人きりでのお寿司屋さん」という点が重要です。大学の方針に反する可能性が高いですし、お酒が飲めないあなたにとって、居心地の良い空間とは言えませんよね。さらに、採用に有利になるという発言は、倫理的に問題がある可能性も否定できません。企業によっては、このような発言はハラスメントとみなされる場合もあります。
では、どうすれば良いのでしょうか?正直に気持ちを伝えることをお勧めします。「お誘いありがとうございます。大変光栄ですが、大学の方針で会社の男性社員の方と二人きりで食事に行くことは控えるように言われているため、今回はお断りさせていただきます。貴重な機会をいただき、感謝しております。」と、感謝の気持ちを伝えつつ、明確に断ることが大切です。断る理由を明確にすることで、相手も納得しやすいでしょう。もし、相手が理解を示してくれなければ、それはそれで、その企業の社風を知る良い機会になります。
インターンシップと就職活動…本当に関係ないの?
「インターンシップは採用と関係ない」と言われるかもしれませんが、完全に無関係とは言い切れません。インターンシップは、企業と学生がお互いを理解する場です。企業はあなたの能力や適性を評価し、あなたは企業の雰囲気や仕事内容を知る機会を得ます。今回の食事会への誘いも、その延長線上にあると捉えることもできます。しかし、それは健全な評価に基づくものでなければなりません。今回のケースのように、個人的な関係を構築することを前提とした誘いは、決して健全な評価とは言えません。
インターンシップで得られるものは、仕事内容や企業文化だけではありません。企業の人間関係や、倫理観、そして自分のキャリアに対する考え方を深めることもできます。今回の経験は、将来の就職活動において、企業選びの基準を明確にする良い機会となるでしょう。例えば、「社員との良好な人間関係を築けるか」「倫理的な行動を重視する企業か」といった点を重視するようになるかもしれません。大学野球で培ったチームワークや責任感、粘り強さといった経験を活かし、企業選びの軸をしっかり持てば、きっと良い就職活動ができるはずです。
私の友人で、大学時代に野球部で活躍し、卒業後は中小企業に就職した者がいます。彼は、野球部での経験を活かして、チームワークを重視する企業を選びました。その企業では、彼の経験が評価され、今では重要な役割を担っています。彼は、就職活動において、自分の強みや価値観を明確にすることの大切さを教えてくれました。それは、大学野球部での経験と、就職活動における企業選びの両方に共通する重要な要素です。
大学野球経験を就職活動で活かすには?
大学野球経験は、就職活動において大きな武器になります。チームワーク、責任感、忍耐力、目標達成能力など、多くの企業が求める能力を身につけているからです。しかし、ただ「野球部でした」と言うだけでは、その経験の価値は伝わりません。具体的なエピソードを交えて、自分の強みをアピールすることが重要です。例えば、「チームのキャプテンとして、選手間のコミュニケーションを図り、チームを勝利に導いた経験」や、「厳しい練習を乗り越え、目標を達成した経験」などを、面接官に分かりやすく伝えましょう。
また、大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援を行っています。社会人野球クラブチームへの所属や、現役選手としての活動に配慮のある企業を紹介することも可能です。もちろん、就職活動は自分自身で行う必要がありますが、私たちの支援が、あなたの就職活動の一助となれば幸いです。就職活動は、自分自身の成長の機会でもあります。自分の強みと弱みを理解し、それを活かせる企業を見つけることが大切です。
さらに、自己分析も重要です。大学野球部での経験だけでなく、アルバイトやボランティア活動、サークル活動など、これまでの経験を振り返り、自分の強みや個性、価値観を明確にしましょう。そして、それらを就職活動に活かす方法を考え、面接で自信を持ってアピールしましょう。準備をしっかり行えば、きっと良い結果が得られるはずです。
- 自己分析を行い、自分の強みと弱みを把握する
- 大学野球部での経験を具体的なエピソードと共に説明する練習をする
- 企業研究を行い、自分の価値観と合う企業を見つける
- 面接練習を行い、自信を持って臨む
就職活動は、大変な道のりですが、自分自身を成長させる貴重な機会でもあります。焦らず、一つずつ着実に進めていきましょう。そして、自分の可能性を信じて、頑張ってください!