「社会人入試の志望動機を書き終えたのですが、添削をお願いしたいです。800字以内です。」というご相談をいただきました。以下に、いただいた志望動機と、その添削ポイント、そして大学野球経験者にとっての就職活動のヒントをまとめました。頑張っている皆さんを応援したい、そんな気持ちでこの文章を書いています。
志望動機、どこをどう直せばいいの?
まず、いただいた志望動機を拝見しました。社会保険労務士を目指し、そのために経営学部第二部を志望されているとのこと。パワハラ経験からくる強い思いが伝わってきて、大変感動しました。しかし、現状の文章では、「なぜその大学なのか?」が少し弱く感じられます。
例えば、「数多くある大学の中でも貴学を選んだ理由は、自宅から通うことができ、第2部であるため学費が安いこと、社会保険労務士を目指すための講座が充実していること、将来開業を考えているため経営学や会計学、労働法などのビジネス法を学ぶことができることが魅力に感じました。」という部分です。これは事実として正しいでしょうが、「なぜそれらが魅力なのか?」をもっと具体的に説明する必要があります。単に「講座が充実している」のではなく、「具体的にどのような講座があり、それがどのようにあなたの将来の目標に繋がるのか」を説明することで、説得力が格段に上がります。
例えば、こう書き換えるのはいかがでしょうか?「貴学の経営学部第二部は、社会保険労務士試験対策講座が充実している点が魅力です。特に、〇〇講師による労働法の講義は定評があり、実践的な知識を習得できると期待しています。また、開業を視野に入れているため、経営学や会計学の基礎をしっかりと学びたいと考えており、貴学のカリキュラムはまさに理想的です。」
このように、具体的な講座名や講師名、カリキュラムの内容などを加えることで、読者に「この大学で学びたい!」という強い意志が伝わるようになります。また、「なぜ第二部なのか?」についても、学費の安さだけでなく、時間的な制約の中でどのように学習と両立させるのかといった具体的な計画を示すことで、より説得力が増すでしょう。
さらに、大学野球経験との関連性を少し加えるのも良いかもしれません。例えば、部活動を通して培った「忍耐力」「チームワーク」「責任感」といった経験が、社会保険労務士としての仕事にどのように活かせるのかを具体的に説明することで、あなたの個性と強みをアピールできます。大学野球での経験は、決して就活のハンデではありません。むしろ、貴重な経験と強みとして活かすことができます。
私の友人で、大学時代に野球部に所属し、卒業後に社会人野球チームで活躍しながら、社会保険労務士の資格を取得した人がいます。彼は、野球部での経験から培った「目標達成への粘り強さ」や「困難を乗り越える力」を、資格取得勉強や仕事に活かしていると語っていました。彼の経験は、大学野球経験が社会人生活においても大きなプラスになることを示しています。
大学野球経験者は就活で不利?
「大学野球をやっていて、就活で不利になるんじゃないか…」と不安に思う人もいるかもしれません。わかります。私もそうでした。しかし、それは大きな誤解です。多くの企業は、大学野球経験者を高く評価しています。なぜなら、大学野球は「高い目標達成能力」「強い責任感」「優れたチームワーク力」など、多くの企業が求める能力を養うのに最適な環境だからです。
もちろん、練習や試合に多くの時間を費やすため、学業との両立は大変です。しかし、その苦労を乗り越えてきた経験は、あなたの「粘り強さ」「計画性」「時間管理能力」を証明する強力な武器になります。就活では、これらの経験を積極的にアピールしましょう。例えば、時間管理術を身につけるために工夫したこと、チームメイトと協力して目標を達成したエピソードなどを具体的に説明することで、あなたの能力を効果的に伝えられます。
- 時間管理能力:練習時間、授業時間、アルバイト時間、そして勉強時間をどのように調整してきたのかを具体的に説明する。
- 目標達成能力:チーム目標を達成するためにどのような役割を果たし、どのような努力をしたのかを具体的に説明する。
- チームワーク:チームメイトとの協力関係、コミュニケーション、意見交換などを具体的に説明する。
さらに、野球に理解のある企業を探すことも有効です。一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援も行っています。これらの企業は、部活動経験者を積極的に採用し、社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動を配慮してくれる可能性があります。もちろん、就職活動は企業選びも重要です。自分自身のキャリアプランと企業のビジョンが合致するかどうかをしっかり見極めることが大切です。
社会人野球とキャリアの両立は可能?
社会人野球と仕事の両立は、確かに大変です。しかし、不可能ではありません。多くの社会人野球選手が、仕事と野球の両立に成功しています。重要なのは、綿密な計画と時間管理です。仕事と練習、そして休息の時間をバランスよく確保することが、両立の鍵となります。
例えば、ある社会人野球チームでは、選手たちが自分のスケジュールを管理するシステムを導入し、練習時間や試合日程を調整することで、仕事の負担を軽減する工夫をしています。また、チームによっては、企業が選手の活動を積極的にサポートする体制を整えているところもあります。野球に対する情熱と、仕事への責任感を両立させることができれば、社会人野球は貴重な経験となり、あなたのキャリアを大きく豊かにするでしょう。
大切なのは、あなたの「情熱」と「覚悟」です。社会人野球を続けることは、容易ではありません。しかし、その挑戦を通して得られる経験は、あなたの人生を大きく変える可能性を秘めています。もし、あなたが社会人野球を続けながら、社会保険労務士として活躍することを目指すのであれば、その強い意志を面接でしっかりと伝えましょう。あなたの情熱と覚悟は、面接官の心を動かすはずです。