「ある業種を7年間続けましたが、実は向いていませんでした。コミュニケーションが苦手で、我慢しながら続けてきました。人間関係のこじれをきっかけに退職し、未経験でも可能な仕事を探していますが、『7年も続けていたのに…』と周囲から言われ戸惑っています。数年間続けていた仕事から違う仕事に転職するのは甘いのでしょうか?また、同じような経験のある方、アドバイスをお願いします。」 このご相談、大学野球を経験してきた皆さんにも通じる部分があるのではないでしょうか。長年培ってきた経験と、将来への不安、そして周囲の反応…、多くの葛藤を抱えている方がいると想像します。
7年間続けた仕事…「長い」って、一体どれくらい?
7年間、一つの会社で同じ仕事を続けること、それは確かに長い期間ですよね。周囲の方々が「もったいない」と感じたり、「好きだったんですね」と解釈するのは、ある意味自然な反応かもしれません。だって、一般的には、一つの会社に長く勤めることは、その仕事にやりがいを感じ、高い能力を持っていることの証と見なされることが多いですから。しかし、ご相談者様のように、「向いていない」と感じながら我慢して続けてきた場合、その7年間の意味合いは大きく変わってきます。
例えば、私の友人で、大学時代は野球部に所属し、卒業後は地元企業に就職した人がいます。彼は、野球部時代とは全く異なる営業職に就き、数字に追われる毎日を送っていました。最初は野球部で培った精神力やチームワークで乗り切ろうとしていましたが、次第に「自分の適性とは違う」と感じるようになり、5年間我慢して続けました。最終的に退職を決意し、現在は全く別の業種で、自分のペースで仕事に取り組んでいます。彼の場合は、5年という期間が「長い」と感じる人もいれば、「まだ短い」と感じる人もいるでしょう。「長い」か「短い」かは、個人の価値観や状況によって大きく異なるのです。
大切なのは、その7年間で何を学び、何を経験し、そして何を手に入れたかです。もしかしたら、コミュニケーション能力以外のスキルを磨いたかもしれませんし、社会人としての基礎をしっかり築けたかもしれません。あるいは、自分が本当に何をしたいのか、何を大切にしたいのかを明確にできたのかもしれません。7年間という時間は、決して無駄ではありません。その経験を活かして、次のステップに進もうとするご相談者様の決意は、素晴らしいと思います。
違う業種への転職は「甘い」?本当にそうでしょうか?
「違う業種への転職は甘い」という意見は、確かに耳にするかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか?人生100年時代と言われる現代において、一つの仕事に人生を捧げるという考え方は、必ずしも正解ではありません。むしろ、自分の適性や興味関心に合った仕事を見つけることが、より幸せな人生を送るための近道と言えるでしょう。
大学野球で活躍した選手も、卒業後は様々な進路を選びます。プロ野球選手になる人もいれば、企業に就職する人も、大学院に進学する人もいます。中には、野球とは全く関係のない仕事に就く人もいます。大切なのは、自分のキャリアプランをしっかりと描き、その目標に向かって努力することです。7年間の経験は、必ず次の仕事に活かせるはずです。例えば、責任感や忍耐力、問題解決能力など、多くのスキルを身につけているはずです。それらを面接でしっかりと伝えれば、企業側も理解を示してくれるでしょう。
また、未経験者可の求人に応募することは、決して「甘い」ことではありません。むしろ、自分の可能性を広げるための積極的な行動です。多くの企業は、経験よりも人となりやポテンシャルを重視しています。面接では、なぜその仕事に興味を持ったのか、どのようなスキルを活かせるのか、などを具体的に説明することが重要です。7年間の経験をどのように活かしたいのか、今後のキャリアプランをどのように考えているのかを明確に伝えれば、企業側も納得してくれるはずです。
大学野球経験者と就職活動:企業の理解を得るには?
大学野球経験者は、責任感、チームワーク、忍耐力、目標達成能力など、多くの企業が求める能力を備えています。しかし、これらの能力を効果的にアピールすることが重要です。履歴書や面接では、具体的なエピソードを交えて説明することで、企業はあなたの能力をより深く理解できます。
例えば、「大学野球部で主将を務めた経験から、チームをまとめるリーダーシップを学びました」といった抽象的な表現ではなく、「〇〇の試合で、チームが劣勢に立たされた際、私はチームメンバーを鼓舞し、逆転勝利に導きました。その経験から、困難な状況でも諦めずに努力することの大切さを学びました」といった具体的なエピソードを語ることで、企業はあなたの能力をより具体的に理解できます。数字や結果を交えて説明すると、さらに説得力が増します。
また、野球に理解のある企業を探してみるのも良いかもしれません。中には、社会人野球クラブチームを支援したり、現役選手としての活動を応援したりする企業もあります。そのような企業であれば、あなたの経験をより高く評価してくれる可能性があります。もちろん、就職活動は企業選びだけでなく、自分の適性や興味関心も考慮することが大切です。じっくりと企業研究を行い、自分にとって最適な企業を見つけることが重要です。
もし、就職活動で悩んだ場合は、大学野球支援機構のような支援機関に相談してみるのも一つの方法です。私たちは、大学野球経験者の就職活動をサポートする様々なプログラムを提供しています。もちろん、相談は強制ではありません。あくまで、皆さんの就職活動がよりスムーズに進むよう、お手伝いできればと考えています。