「大学卒業後、フリーランスとして独立しましたが、これで良かったのか悩んでいます。大企業で安定した生活を送っていましたが、コロナを機にベンチャー企業へ転職、その後フリーランスとして独立しました。リモートワークで自由な働き方ができる反面、クライアントの依頼に追われ、収入も不安定です。元同僚と会うと嫉妬してしまうこともあります。独立して良かったと思える考え方や心境を教えてください。」 この相談、実は大学野球経験者の方から寄せられたものではありませんでした。しかし、この相談に共通する「将来への不安」や「選択の葛藤」は、大学野球を経験し、将来の進路に悩む多くの学生、そしてそのご家族にも当てはまるのではないでしょうか。そこで、この相談をきっかけに、大学野球とキャリア、そして人生における選択について考えてみたいと思います。
大学野球と将来のキャリア:本当に「不利」なのか?
大学野球で培った経験は、就職活動において必ずしも「不利」ではありません。むしろ、責任感、チームワーク、粘り強さなど、企業が求める多くの能力を身につける絶好の機会と言えるでしょう。 もちろん、練習や試合に多くの時間を費やすため、学業との両立に苦労する学生もいるでしょうし、就活準備に十分な時間を割けないという悩みを抱える方もいるかもしれません。わかります。私もそうでした。大学時代、野球漬けの生活を送っていた友人は、就活が本格的に始まる頃には、他の学生に比べて準備期間が短く、焦りを感じていました。しかし、彼は野球で培ったコミュニケーション能力を活かし、面接で自分の経験を効果的に伝え、見事内定を勝ち取りました。 大切なのは、野球経験をどのようにアピールするかです。
例えば、チームを勝利に導いた経験を、困難な課題を解決した経験として表現したり、厳しい練習を乗り越えた経験を、忍耐力や精神力の強さとしてアピールしたりすることで、企業の採用担当者に好印象を与えることができます。 また、多くの大学にはキャリアセンターがあり、就職活動に関する様々なサポート体制が整っています。積極的に利用することで、より効果的な就活戦略を立てることができるでしょう。 さらに、一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援にも力を入れています。社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業を紹介するなど、個々の状況に合わせたサポートを提供しています。
学業と野球の両立:時間管理術と効率化のコツ
大学野球と学業の両立は、確かに容易ではありません。練習や試合、遠征などで多くの時間を費やすため、勉強時間確保に苦労する学生も多いでしょう。 しかし、時間管理術を身につけることで、両立は不可能ではありません。 例えば、私の友人は、授業の空き時間や移動時間などを有効活用し、スキマ時間を勉強時間に充てていました。また、効率的な学習方法を学ぶことで、少ない時間で多くの知識を吸収することも可能です。 さらに、チームメイトや友人との協力体制を築くことも重要です。お互いに助け合い、励まし合うことで、困難な状況を乗り越えることができます。
具体的には、以下のような工夫が有効です。
- スケジュール帳やアプリを活用した計画的な時間管理
- 集中できる学習環境の確保
- 効率的な学習方法の習得(例えば、ポモドーロテクニックなど)
- チームメイトとの協力体制の構築
これらの工夫を実践することで、学業と野球の両立をスムーズに進めることができるでしょう。 そして、両立できたという経験自体が、将来のキャリアにおいて大きな強みとなります。 困難な状況を乗り越えた経験は、社会に出た後も必ず役に立つでしょう。
フリーランスの成功と野球経験の意外な共通点
冒頭の相談者の方のように、フリーランスとして独立し、成功を収めることは容易ではありません。収入の不安定さ、クライアントとの関係構築、時間管理など、多くの課題に直面するでしょう。しかし、大学野球で培った経験は、これらの課題を乗り越える上で、意外なほど役に立つことがあります。
例えば、チームワークは、クライアントとの良好な関係構築に役立ちます。野球では、チームメイトと協力して目標達成を目指しますが、フリーランスでも、クライアントや他のフリーランスと協力してプロジェクトを進めることが求められます。責任感は、納期を守り、高品質な仕事を提供する上で不可欠です。粘り強さは、困難な状況に直面した時でも、諦めずに努力を続ける原動力となります。目標設定能力は、自身のキャリアプランを立て、着実に目標に向かって進むために必要不可欠です。これらの能力は、大学野球を通して自然と身につくものですが、フリーランスとして成功するためにも非常に重要な要素です。
相談者の方の「独立して良かったと思える考え方や心境」についてですが、それは「自分の選択に責任を持つ」こと、そして「常に学び続ける」ことではないでしょうか。フリーランスは、自分のキャリアを自分で切り開いていく必要があります。そのためには、常に新しい知識やスキルを習得し、変化に対応していく必要があります。これは、大学野球で培った「努力を続ける」という精神と共通する部分があると思います。 そして、「成功」の定義を自分自身で再定義することも大切です。収入や地位だけでなく、やりがい、成長、自由など、自分にとって本当に大切な価値観を見つけることが重要です。
大学野球経験者の方々には、自身の経験を活かし、様々なキャリアパスを選択できる可能性があることを知ってほしいです。そして、どんな選択をしたとしても、その選択に責任を持ち、前向きに進んでいくことが大切です。