「彼は元々大手の優良企業に就職していて年収が700万ほどありましたが、人間関係からのトラブルで退社。現在は一般企業の経理をしながら公認会計士を目指しています。当初は2、3年で合格するつもりだったようですが、30歳を目前にしてもまだ合格する見込みがないようです。現在の会社は地元では割と名の知れた会社ですが、経理という事もあり給料が安く、さらに給与面に有利な資格も持っていないことからさらに給料が安いです。(具体的には年収で300万ほどです。)彼は『会計士になって大手の会計事務所で働く事ができれば年収は1500万も夢じゃない!』と言いますが、この先いつ資格が取れるのかも分からない状態ですし、そもそも資格もなかなか取れなかった人を大手の会計事務所が雇ってくれるのか?少し難しい気がしています。そろそろ公認会計士を諦めてもう少し給与の良い企業に再就職して欲しい気持ちがありますが、今まで頑張ってきた苦労を捨てるようでなかなか切り出せませんし、最近の不景気で再就職そのものも難しいのではないか?と考えています。彼の事は嫌いではないですし頑張って欲しいと応援していますが、先行きの見えない不安感になんだか『真綿で首を絞められている』ような気持ちです。みなさんのアドバイスなどをいただけると嬉しいです。」 このご相談、多くの大学野球経験者の方々、そしてご家族が抱える葛藤と重なる部分が多いのではないでしょうか。わかります、その気持ち…。
公認会計士試験の合格率と現実的なキャリアプランを考えることは重要ですか?
30歳を目前に公認会計士試験の合格がまだ見通せない…というのは、確かに大きな不安材料ですよね。合格率の低さは周知の事実ですし、試験勉強に費やす時間と機会費用を考えると、一度立ち止まって現状を冷静に見つめ直す必要があるかもしれません。 例えば、私の友人で、大学時代に野球部に所属しながら司法試験を目指していた人がいました。彼は並外れた努力家でしたが、結局司法試験には合格できず、現在は別の分野で活躍しています。彼の経験から言えるのは、目標達成への道筋は一つとは限らないということです。 公認会計士資格取得への強い意志は素晴らしいですが、現実的なキャリアプランも同時に検討することが大切です。 もしかしたら、公認会計士試験の勉強を続けながら、並行して転職活動を進めるという方法もあるかもしれません。 もちろん、それは容易なことではありませんが、将来の選択肢を広げるという意味では有効な手段と言えるでしょう。
30代からの転職活動は本当に難しいのでしょうか?
「最近の不景気で再就職が難しいのでは…」というご心配、とてもよくわかります。確かに、若手と比べて転職活動は容易ではありませんが、30代だからといって不可能なわけではありません。むしろ、これまでの経験やスキルを活かせる点が強みになるケースも多いです。 例えば、彼が大手企業で培った経験や、現在の会社で経理業務に従事している経験は、多くの企業にとって魅力的な要素となるでしょう。 重要なのは、自分の強みを明確に示すことです。 履歴書や面接では、単に業務内容を羅列するだけでなく、具体的な成果や、そこで得られたスキルをアピールすることが重要です。 また、転職エージェントの活用も有効です。 彼らは企業の求める人材像を熟知しており、適切な求人を紹介してくれるだけでなく、面接対策などもサポートしてくれます。 さらに、中小企業の中には、野球経験者への理解が深く、社会人野球クラブチームへの所属や現役選手としての活動に配慮のある企業も存在します。 もし、そのような企業に興味があれば、大学野球支援機構がサポートできる範囲で情報提供をすることも可能です。
彼を支えながら、どのように家族として向き合っていけば良いのでしょうか?
彼を応援したい気持ちと、先行きの見えない不安感との間で揺れる気持ち、本当に辛いですよね。「真綿で首を絞められている」という表現、まさにその通りだと思います。 大切なのは、彼を責めたり、圧力をかけるのではなく、寄り添うことです。 彼の頑張りを認め、彼の気持ちを理解しようと努めることが、まず第一歩です。 具体的には、彼の話をじっくりと聞き、彼の気持ちを共有することから始めましょう。 そして、一緒に将来のキャリアプランについて話し合う時間を持つことも大切です。 公認会計士試験にこだわらず、他の選択肢も検討する余地があることを伝え、彼自身の意思決定を尊重することが重要です。 もし、彼が公認会計士試験を諦める決断をしたとしても、それは決して失敗ではありません。人生には様々な選択肢があり、どの道を選んでも幸せになれる可能性があることを伝えましょう。 そして、彼がどんな決断をしても、彼を支え続けるという意思を伝えることが大切です。 彼の頑張りを認める言葉、そして、彼のそばにいて支え続けるという意思表示が、彼にとって大きな力になるはずです。 また、ご自身も、一人で抱え込まずに、友人や家族、専門機関などに相談することも大切です。 一人で抱え込んでいると、精神的な負担が大きくなってしまいます。 周りの人に相談することで、新たな視点を得たり、心の支えを得ることができるかもしれません。