「就職試験の作文添削をお願いします。一文一文が長いので短くせよとのアドバイスをいただいたので気をつけていますが、10段階評価などもしていただけるとありがたいです。」というご相談をいただきました。 大学生活と野球、そして就職活動…本当に大変ですよね。 この作文、熱意が伝わってくる素晴らしいものですが、いくつか改善点が見つかりました。一緒に見ていきましょう。
あなたの作文、どこが素晴らしいの?
まず、あなたの作文の素晴らしい点を褒めさせてください! お母様への深い愛情と感謝の気持ちが、文章全体からひしひしと伝わってきます。 9年間、文句一つ言わずにユニフォームを洗ってくださったお母様の優しさ、そしてそれを大学生になって初めて気づいたという描写は、読者の心に深く響きます。 特に、「母の目が少し潤んでいたことが強く印象に残っている」というくだりは、具体的な描写で感情が伝わり、非常に効果的です。 また、ボランティア活動を通して、今度は自分が誰かを幸せにしたいという前向きな姿勢も素晴らしいですね。 これは、企業が求める人物像と合致する部分だと思います。
作文をもっと良くするには?具体的な改善点
素晴らしい点がたくさんある一方で、いくつか改善できる点があります。 まず、文章全体が少し冗長です。 「一文一文が長い」というアドバイスは、まさに的を射ています。 例えば、「私は小学校から高校まで9年間、野球部に所属していた。練習は毎日あり、特に雨の日には泥だらけのユニフォームにして帰ってくることも多々あった。」の部分は、もっと短く簡潔に表現できます。 例えば、「9年間の野球部生活では、雨の日の泥だらけのユニフォームが日常でした。」のように。 このように、不要な言葉を削り、簡潔な表現を心がけることで、文章全体が読みやすくなります。
また、お母様の優しさについて語る部分も、もう少し具体的なエピソードを盛り込むことで、より説得力が増します。 例えば、「特に印象に残っているユニフォームの汚れ」や「お母様がユニフォームを洗ってくれている様子」などを具体的に描写することで、読者の想像力を掻き立て、共感を深めることができます。 「洗濯機の横に泥だらけのユニフォームを置いておくと、翌日か翌々日には綺麗にたたまれた状態でタンスの中に入っていた」という記述も、もう少し具体的な描写を加えることで、より効果的になります。 例えば、「あの独特の土の臭いが、今でも忘れられません。」といったように。
さらに、結論部分も、もう少し明確にすると良いでしょう。 「母のような優しい人間になろうと強く感じた」という記述は良いのですが、この経験がどのようにあなたの将来の仕事に繋がるのか、もう少し具体的に説明すると、企業へのアピールポイントとしてより効果的になります。 例えば、「この経験から、誰かの役に立ちたい、社会に貢献したいという強い思いを持つようになりました。貴社で、その思いを実現したいと考えています。」といったように、企業への志望動機と結びつけることが重要です。
添削後の作文と10段階評価
以下に、添削後の作文例と、10段階評価を示します。 あくまで一例なので、ご自身の経験や考えに合わせて修正してくださいね。 大切なのは、あなたの言葉で、誠実に、そして簡潔に伝えることです。
添削後作文例(字数調整のため一部抜粋):
9年間の野球部生活では、雨の日の泥だらけのユニフォームが日常でした。それでも、翌朝にはいつも綺麗にたたまれたユニフォームがタンスにありました。2着しかないユニフォームが不足で練習に行けなかったことは一度もありませんでした。母は、家族全員分の洗濯を、文句一つ言わずに何年も続けてくれたのです。一人暮らしを始めて、その大変さを痛感しました。あの独特の土の臭い、そして、母の優しい笑顔が、今でも鮮明に思い出されます。母の日のカーネーションには「今まで苦労させてきたけど、本当にありがとう」と伝えました。母の潤んだ目には、深い愛情を感じました。この経験から、誰かの役に立ちたい、社会に貢献したいという強い思いを持ちました。貴社で、その思いを実現したいと考えています。
10段階評価:7点
熱意は十分伝わりますが、文章の構成や表現に改善の余地があります。簡潔で具体的な表現を心がけ、企業への志望動機を明確に示すことで、さらに高評価を得られるでしょう。
就職活動は本当に大変ですが、あなたの頑張りは必ず報われます。 この作文を参考に、自信を持って就職活動に臨んでください! 応援しています!