「中学の頃から数学が苦手で、どんなに勉強しても成績が伸びませんでした。大学は文系に進学しましたが、社会人になってから、数字に強い人が羨ましく、自分の能力不足を感じています。数学が苦手な私に足りないものは、論理的思考力なのでしょうか?また、それは先天的なものなのでしょうか?」
数学の苦手意識は、本当に「能力不足」なのか?
数学が苦手だった、というご相談、よく分かります。私も学生時代、数学には本当に苦労しました。テストで良い点数が取れないと、自信を失って、さらに勉強から遠ざかってしまう…そんな悪循環に陥った経験があります。でも、数学が苦手=能力がない、とは必ずしも言えないんです。
数学の成績は、必ずしも論理的思考力とイコールではありません。数学は、確かに論理的思考力を必要としますが、それ以外にも、公式の暗記力、問題へのアプローチ方法、そして何より「数学が好きかどうか」というモチベーションが大きく影響します。例えば、暗記が得意な人は、公式を覚えればある程度解ける問題も多いでしょう。また、問題の解き方を工夫したり、図解したりするなど、自分に合った学習方法を見つけ出すことも重要です。
ご相談者様は、「詰め込み暗記系の科目は、費やした時間の分くらいは、なんとかなりました」と仰っています。これは、努力で結果を出せるタイプであることを示唆しています。数学が苦手だったとしても、他の分野で成果を上げられているということは、潜在能力は十分にあるということです。数学に苦手意識を持つことは、決してあなたを定義するものではありません。
私の友人で、大学時代は数学が全くダメだったのに、卒業後にプログラミングを独学でマスターし、今ではIT企業で活躍している人がいます。彼は数学の公式を覚えるのが苦手でしたが、プログラミングのロジックを理解し、それを実践することで、見事な成果を上げています。これは、数学の成績と実際の能力が必ずしも一致しないことを示す良い例です。
社会で必要な「数字」へのアプローチ方法とは?
社会に出ると、数学の公式を直接使う場面は少ないかもしれません。しかし、データ分析、予算管理、計画立案など、数字を扱う場面は非常に多いです。ご相談者様が「数字の羅列から一定の法則を見つけ出す系統の問題」に苦手意識を感じているとのことですが、これは社会人として非常に重要なスキルです。しかし、ここで重要なのは、「数学的な解法」ではなく「問題解決へのアプローチ」です。
例えば、売上データから傾向を読み取る場合、複雑な統計計算が必要なケースもありますが、多くの場合は、表計算ソフトを使ってグラフ化したり、主要な数値を比較したりするだけで十分です。重要なのは、データを「見て」「感じ」「考える」ことです。そして、そこから仮説を立て、検証していくプロセスです。これは、数学の公式を覚えることとは異なる、別の種類の思考力と言えます。
また、チームで仕事をする際には、他者の意見を聞き、自分の考えを明確に伝えるコミュニケーション能力が重要になります。数字の解釈や分析結果について、チームメンバーと議論し、合意形成を図る能力は、数学の得意不得意とは関係なく、努力で磨けるスキルです。
- データの視覚化:エクセルやスプレッドシートを活用して、グラフや表を作成し、データを分かりやすく表現する。
- シンプルな分析:複雑な計算ではなく、主要な数値の比較や変化率の確認から始める。
- 仮説検証:データから読み取った傾向に基づいて仮説を立て、その検証を行う。
- コミュニケーション:分析結果を分かりやすく説明し、チームメンバーと共有する。
大学野球経験者が活かせるスキルと就職活動
大学で野球部に所属されていた方々は、チームワーク、目標達成への粘り強さ、責任感など、多くの貴重な経験を積んでこられました。これらの経験は、就職活動において大きな強みとなります。企業は、学力だけでなく、人間性や潜在能力も重視しています。野球部での経験を具体的に説明することで、あなたの強みを効果的にアピールすることが可能です。
例えば、「厳しい練習を通して培った忍耐力」「チームメイトと協力して目標を達成した経験」「責任ある役割を担い、結果を出した経験」など、具体的なエピソードを交えて説明することで、企業にあなたの魅力を伝えることができます。また、野球部での経験を通して学んだ問題解決能力やリーダーシップなども、多くの企業が求める重要なスキルです。これらの経験を、就職活動でどのように活かすかを考えてみてください。
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