先日、大学野球部に所属しながら看護師国家試験に合格された方から、就職先からの課題に関するご相談がありました。「春から看護師として働く予定ですが、就職先から薬の副作用や効果、禁忌に関する課題が出されました。専門書を購入すべきか、それともインターネットで調べた添付文書で対応できるのか悩んでいます。」とのことでした。この相談をきっかけに、今回は大学野球経験者で看護師を目指す方、あるいは既に看護師として活躍されている方に向けて、薬の学習方法だけでなく、野球経験と看護師としてのキャリアを両立させるためのヒントをお届けします。 同じような悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?一緒に考えていきましょう。
薬の学習、専門書は本当に必要?
看護師として働く上で、薬に関する知識は必須です。薬の副作用や効果、禁忌などは患者さんの安全を守る上で非常に重要であり、曖昧な知識で対応することは許されません。 「添付文書だけで大丈夫かな…」と不安に思われる気持ち、とてもよく分かります。添付文書は確かに重要な情報源ですが、全てを網羅しているわけではありません。専門書には、添付文書だけでは得られない、より詳細な情報や、臨床現場での実践的な知識が記載されていることが多いのです。例えば、ある薬剤の副作用として「吐き気」と記載されていても、専門書ではその頻度や重症度、対処法などが詳しく解説されている場合があります。また、複数の薬剤を併用した場合の相互作用についても、専門書の方が分かりやすく理解できるでしょう。
私の友人で、大学時代に野球部に所属しながら看護師を目指していた人がいました。彼女は、国家試験対策だけでなく、薬の勉強にも多くの時間を費やしていました。彼女は、複数の専門書を比較検討し、自分に合ったものを選び、重要な箇所には付箋を貼ったり、マーカーで線を引いたりして、効率的に学習を進めていました。 もちろん、専門書を購入する費用は負担になるかもしれません。しかし、患者さんの命と安全を守る上で、質の高い知識はかけがえのない財産となります。 費用対効果を考えると、専門書を購入することは決して無駄ではないと言えるでしょう。
では、添付文書は全く役に立たないのでしょうか?そうではありません。添付文書は、薬剤に関する基本的な情報を素早く確認できる便利なツールです。専門書で学習した内容を補強したり、実際に薬剤を処方する際に、迅速に情報を参照したりするのに役立ちます。専門書と添付文書を併用することで、より効率的かつ効果的な学習が可能になるでしょう。 まずは、就職先からの指示をよく確認し、必要に応じて上司や先輩に相談してみるのも良いかもしれません。先輩看護師のアドバイスは、学習方法だけでなく、現場での対応についても役立つでしょう。
大学野球経験は就職活動でプラスになる?
「大学野球をしていたから、看護師の就職活動で不利になるのでは…」と不安に思われている方もいるかもしれません。しかし、大学野球での経験は、必ずしも就職活動のマイナス要因にはなりません。むしろ、適切にアピールすれば、大きなプラスになる可能性を秘めています。 例えば、チームプレーを通して培った協調性や責任感、厳しい練習を通して鍛えられた忍耐力や精神力は、看護師としての仕事にも不可欠な資質です。 就職活動では、これらの経験を具体的に説明することで、あなたの能力を効果的にアピールできます。
例えば、私が以前関わった就職支援活動では、大学野球でキャプテンを務めていた学生が、その経験を活かしてリーダーシップやコミュニケーション能力をアピールし、見事、希望する病院に就職することができました。彼は面接で、「野球部での経験を通して、チームメンバーと協力して目標達成を目指すことの大切さを学びました。この経験は、チーム医療を重視する貴院で働く上で、大きな力になると確信しています」と力強く語っていました。彼の言葉には、彼の誠実さと、野球部での経験が彼の人格形成に大きく貢献したことが伝わってきました。
もちろん、面接では野球の話題ばかりを話す必要はありません。あなたの看護師としての能力や、患者さんへの思いをしっかりと伝えることが重要です。しかし、野球経験を適切にアピールすることで、あなたの人となりや能力をより深く理解してもらうことができるでしょう。 もし、野球経験をどのようにアピールすれば良いか悩んでいる場合は、キャリアカウンセラーや就職支援機関に相談してみるのも良いかもしれません。 一般社団法人大学野球支援機構では、野球経験者の方の就職活動支援も行っています。中小企業を中心に、野球に理解のある企業をご紹介しています。社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業も多数ありますので、ご興味があればお気軽にお問い合わせください。
看護師と野球の両立…時間管理の秘訣は?
看護師の仕事は、責任が大きく、勤務時間も不規則な場合があります。大学野球をしていた経験がある方にとっては、「両立できるのだろうか?」と不安に感じるかもしれません。しかし、適切な時間管理と計画性があれば、両立することは決して不可能ではありません。 重要なのは、日々のタスクを明確に把握し、優先順位をつけることです。 例えば、勤務時間以外に、薬の勉強や自己研鑽のための時間を確保する必要があります。そのためには、日々のスケジュールを綿密に計画し、時間管理を徹底することが不可欠です。
私の知人で、看護師として働きながら、週末に社会人野球チームでプレーしている人がいます。彼は、勤務時間中は仕事に集中し、休日は野球の練習や試合に集中することで、両立を実現しています。彼は、常にスケジュール帳を持ち歩き、予定を管理し、時間の使い方を常に意識することで、効率的に時間を活用しています。また、彼は、睡眠時間をしっかりと確保し、健康管理にも気を配っています。 仕事と野球の両立は、体力的な負担も大きいため、健康管理は非常に重要です。
両立を成功させるためには、周囲の理解と協力も不可欠です。家族や友人、同僚などに状況を伝え、理解と協力を得ることで、よりスムーズに両立を進めることができます。 また、必要に応じて、周囲に助けを求めることも大切です。 一人で抱え込まず、周りの人に相談することで、新たな解決策が見つかることもあります。 時間管理、計画性、そして周囲の協力、これらを意識することで、看護師としての仕事と野球の両立を実現できる可能性は十分にあります。