先日、地方大学野球部の学生からこんな相談がありました。「大学進路を選ぶ際に、田舎と都会で迷っています。周りの人は『都会は遊べる』と言いますが、具体的に何が楽しいのか分かりません。私は田舎でスポーツをする方が楽しいと思うのですが、『田舎は勉強しかできない』と言われるのが不安です。東京の近くに住んでいますが、東京の満員電車や騒音、大気汚染など、良い印象がありません。なぜみんな都会を勧めるのでしょうか？」
都会の「遊び」って、具体的に何？野球部員にとっての充実とは？
「都会は遊べる」と言われると、確かにカラオケやショッピング、多様な飲食店などを想像するかもしれませんね。わかります。私もそうでした。でも、野球部員にとっての「遊び」や「充実」は、都会の華やかなエンターテイメントだけではないはずです。 例えば、地方大学のある友人は、週末は仲間と近くの山でバーベキューをしたり、地元の小さな祭りに参加したりしていました。都会にはない、自然と触れ合える時間や、地域に根付いたコミュニティの温かさを感じていました。都会の賑やかさとはまた違う、かけがえのない「遊び」や「充実感」を彼らが見つけていたんです。
都会の利便性も確かに魅力的です。交通網が発達しているので、様々な場所にアクセスしやすいのは大きなメリット。しかし、満員電車のストレスや騒音、大気汚染といったデメリットも無視できません。特に、野球部員は体力勝負。日々の練習で疲れている体に、都会の喧騒は負担になるかもしれません。 都会で暮らすことで、練習に集中できる環境が確保できるか、十分に検討する必要があるでしょう。
大切なのは、自分が本当に求める「充実」とは何かをじっくり考えることです。都会の便利さや多様な選択肢、それとも田舎の自然や静けさ、地域コミュニティの温かさ…どちらが、あなたの野球生活と学業、そして将来のキャリアプランに合致するのかを、じっくりと比較検討してみてください。
田舎は「勉強だけ」？地域密着型企業との繋がりも視野に
「田舎は勉強だけ」という意見は、確かに一概に否定できませんが、それは一面的な見方です。田舎には都会にはない魅力がたくさんあります。例えば、地域密着型の企業との繋がりは、都会では得られない貴重な経験となる可能性があります。地方企業の中には、野球に理解のある企業も多く、社会人野球クラブチームへの所属や、現役選手としての活動をサポートしてくれる企業も存在します。 もちろん、全ての企業がそうではありませんが、地元に根付いた企業は、地域社会への貢献を重視する傾向があり、学生の個性や熱意を高く評価してくれるケースも多いのです。
例えば、私の知人の友人は、地方大学で野球部に所属しながら、地元の小さな企業でインターンシップに参加していました。そこで得た経験は、彼の就職活動に大きく役立ち、希望する企業への内定獲得に繋がりました。都会では得られないような、人との繋がりや温かいサポートが、地方で就職活動をする大きなメリットとなる場合もあるのです。
- 地域密着型の企業は、学生の個性や熱意を高く評価してくれる可能性が高い。
- 社会人野球クラブチームへの所属や、現役選手としての活動をサポートしてくれる企業もある。
- 都会では得られないような、人との繋がりや温かいサポートを受けられる可能性がある。
大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業との就職支援にも力を入れています。 もし、地方での就職活動に興味があれば、色々な企業の情報を集めてみるのも良いかもしれません。 もちろん、都会への就職も選択肢の一つです。大切なのは、自分の将来像を明確に描き、それに合った環境を選ぶこと。
進路選択における「自分らしさ」とは？後悔しない選択のために
都会と田舎、どちらを選ぶか迷うのは、とても自然なことです。進路選択は人生における大きな決断ですから、慎重に考えるのは当然です。 大切なのは、周りの意見に流されることなく、自分の気持ちに正直になること。都会の華やかさや便利さに魅力を感じる一方で、田舎の静けさや自然の豊かさにも惹かれる…そんな葛藤を抱えている人もいるかもしれません。どちらが良いかではなく、どちらが「自分らしい」大学生活を送れるかを基準に考えてみましょう。
例えば、ある学生は、都会の大学に進学することを決めましたが、都会の生活に馴染めず、精神的に苦しんでいました。一方、地方大学に進学した学生は、地元の仲間と野球に打ち込み、充実した大学生活を送っていました。どちらが良い悪いではなく、それぞれの個性や価値観に合った環境を選ぶことが重要なのです。
後悔しない選択をするために、色々な情報収集を行い、自分自身としっかり向き合う時間を取りましょう。大学生活は、野球だけでなく、学業や人間関係など、様々な経験を通して成長する大切な時間です。将来のキャリアプランも視野に入れながら、自分にとって最適な環境を選び、充実した大学生活を送ってください。