先日、高校3年生の受験生の方から、将来の進路についてご相談がありました。「将来やりたいことが定まっていないので、公認会計士を目指そうと思っています。しかし、経済学部は二次試験で数学が必要で、残りの期間で合格するのは難しいです。総合科学部からでも公認会計士になれるのであれば、それで良いのですが、経済学部でしか学べないようなものなのでしょうか?」とのお悩みでした。大学野球部への所属も考えているとのことでしたので、野球と学業、そして将来のキャリアという三つの軸を踏まえて、一緒に考えていきましょう。
経済学部じゃなきゃ公認会計士は無理?他の学部でも大丈夫?
結論から言うと、経済学部でなくても公認会計士は目指せます。確かに、経済学部では会計学や経済学に関する専門知識を体系的に学ぶことができます。しかし、公認会計士試験は、経済学の知識だけでなく、幅広い知識と高い分析力、そして何より継続的な努力が求められます。経済学部以外の学部、例えば総合科学部などでも、必要な知識は独学や大学での選択科目の履修、資格取得のための専門学校に通うなど、様々な方法で習得可能です。
例えば、私の友人で、文学部出身ながら、独学で公認会計士試験に合格した人がいます。彼は、大学時代に簿記の資格を取得し、卒業後に専門学校に通いながら、並行して試験勉強に取り組みました。大変だったと思いますが、強い意志と計画性を持って取り組むことで、見事合格を掴みました。彼の成功談は、学部はあくまで一つの選択肢であり、努力次第で道は開けるということを示しています。
もちろん、経済学部で学ぶことで、公認会計士試験の勉強がスムーズに進むことは確かです。しかし、重要なのは、試験に合格するための知識をどれだけ習得できるかであり、必ずしも経済学部である必要はないのです。野球部活動と両立させながら、どのような学習方法が自分に合っているか、じっくりと検討してみましょう。
野球部と学業の両立は可能?時間管理のコツは?
野球部活動と学業、そして公認会計士試験の勉強の両立は、確かに容易ではありません。「時間がない!」「両立できるか不安だ…」と悩みますよね。 わかります。私もかつてはそうでした。
しかし、不可能ではありません。ポイントは綿密な時間管理と効率的な学習方法です。まず、1日のスケジュールを細かく立て、野球部活動の時間、授業の時間、そして勉強時間を明確に区切ることが重要です。そして、それぞれの時間帯に集中して取り組むことで、効率的に学習を進めることができます。
- タスク管理アプリを活用する:GoogleカレンダーやTodoistなどのアプリを使って、タスクの管理やスケジュール調整を効率化しましょう。
- 隙間時間を有効活用する:通学時間や待ち時間などを利用して、単語帳を見たり、問題集を解いたりするなど、小さな積み重ねが大きな成果につながります。
- 学習方法を見直す:インプットだけでなく、アウトプットを重視した学習方法を取り入れることで、理解度を高め、効率的に学習を進めることができます。例えば、過去問を解いたり、友人と教え合ったりするのも効果的です。
- 休息も大切:常に勉強や部活動に集中していると、疲れてしまい、効率が低下してしまいます。適度な休息を取り、心身ともにリフレッシュすることが重要です。
さらに、チームメイトや先輩、コーチなど、周りの人に相談することも大切です。彼らの経験やアドバイスは、あなたの大きな力となります。一人で抱え込まず、積極的に相談しましょう。大学によっては、学習支援センターなどのサポート体制も整っている場合がありますので、活用してみるのも良いでしょう。
公認会計士を目指しながら、野球を続けられる就職先は?
大学野球で活躍しながら、公認会計士試験を目指し、将来は安定した職に就きたい…そんな希望を抱いている方もいるのではないでしょうか。「野球部員は就職活動で不利なのでは?」と不安に思う方もいるかもしれません。
確かに、一般企業の中には、部活動に理解のない企業も存在します。しかし、野球に理解のある企業、特に社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業も数多く存在します。 一般社団法人大学野球支援機構では、そうした企業との連携を強化し、学生の就職活動を支援しています。もちろん、就職活動は大変ですが、あなたの努力と才能、そして人柄を伝えることができれば、必ず道は開けます。企業説明会や面接では、大学野球部での経験を通して培った「責任感」「チームワーク」「忍耐力」などを積極的にアピールしましょう。これらの経験は、社会人として働く上で非常に役立つスキルです。
例えば、中小企業の中には、社員のワークライフバランスを重視し、部活動への理解を示している企業もあります。こうした企業は、社員の成長を支援する文化が根付いており、やりがいを持って働くことができる環境が整っていることが多いです。就職活動は、企業選びも非常に重要です。 企業研究をしっかり行い、自分の価値観やキャリアプランに合った企業を見つけることが大切です。
また、公認会計士の資格は、多くの企業から高く評価される資格です。この資格を取得することで、就職活動における選択肢はさらに広がります。公認会計士の資格と大学野球での経験を活かし、将来のキャリアパスを設計していきましょう。