先日、大学野球部の学生からこんな相談を受けました。「私は金融系への就職を避けています。お金を数えたり、電卓を使ったりするのに苦手意識があるのです。少なくても得意分野ではないなと。やはり金融系、特に銀行だと上記に苦手意識を持っていては上手くいきませんよね?私の誤った先入意識があるのなら、(自分にも向いている可能性があるのなら)その業界も調べてみようと思っているんです。一方で、銀行は精神的にキツイと聞いたことがあります。安定してはいるけど、事務の量が半端じゃないと。実際のところ、どうなのでしょうか?あと、向いてるタイプの人とかも教えてください。」 確かに、金融業界、特に銀行は数字に強いことが求められるイメージがありますよね。でも、本当にそうでしょうか?この相談を通して、野球部員の方々、そして保護者の方々にも役立つ情報を提供できればと思います。
銀行員は本当に「お金を数えるのが得意」な人だけ?
まず、大きな誤解を解きましょう。「金融業界=お金を数えるのが得意な人」というイメージ、これは部分的な真実でしかありません。確かに、現金を取り扱う業務は存在しますが、現代の銀行業務は、高度なITシステムを活用したものが中心です。もちろん、正確な計算能力は必要ですが、それは電卓やシステムを正確に使う能力と言い換えることができます。 例えば、私が以前関わった大学野球部のOBは、大学時代はピッチャーとして活躍していましたが、現在は地方銀行でシステム開発の部署に所属しています。彼の強みは、緻密な分析力と、チームワークを重視した戦略的な思考力。これは、野球部での経験が大きく活かされていると彼は言っていました。 苦手な部分を補うスキルや、得意な部分を活かせる仕事は必ずあります。大切なのは、自分の強みと弱みを客観的に理解し、それを活かせる仕事を見つけることです。
銀行員の仕事は本当に「精神的にキツイ」?事務作業ばかり?
「銀行員は精神的にキツイ」「事務作業ばかり」という声もよく聞きますよね。わかります。私もそう思っていました。しかし、これも一面的な見方です。確かに、責任の重さと、顧客対応の難しさから、ストレスを感じる場面はあります。また、事務作業も多いのは事実です。しかし、部署によって仕事の性質は大きく異なります。例えば、営業部門は顧客とのコミュニケーション能力が重要になり、バックオフィス部門では正確性と効率性が求められます。システム開発部門では、プログラミングスキルや問題解決能力が重要になります。 私の友人で、某銀行の営業部に勤めている元大学野球部員がいます。彼は、大学時代培ったコミュニケーション能力と粘り強さを活かし、顧客との信頼関係構築に成功しています。もちろん、大変なこともありますが、「野球で培った精神力」が支えになっていると言っていました。「精神的にキツイ」というイメージは、一部の業務や部署に偏っている可能性が高いのです。
さらに、近年はデジタル化が進み、事務作業の効率化が進んでいます。AIやRPAといった技術の導入により、単純作業は減少し、より高度な分析や顧客対応に注力できるようになっています。これは、野球部員が持つ分析力や戦略的思考力を活かせるチャンスでもあります。
野球部員が金融業界で成功するために必要なこと
では、野球部員が金融業界で成功するために必要なことは何でしょうか?それは、「野球で培った経験をどのように活かすか」を考えることです。例えば、
- チームワーク:野球部でのチームプレー経験は、職場での協調性やコミュニケーション能力に繋がります。
- 責任感:試合での責任ある役割を担ってきた経験は、仕事への責任感や粘り強さに繋がります。
- 目標達成力:厳しい練習や試合を通して培ってきた目標達成力は、仕事での成果に繋がります。
- 計画性:練習スケジュールや試合戦略を立てる経験は、仕事における計画性や時間管理能力に繋がります。
- 問題解決能力:試合中の状況判断や戦略変更は、仕事における問題解決能力に繋がります。
これらの経験を、面接や自己PRで効果的に伝えられるように準備することが重要です。「野球で培った〇〇の経験を活かし、貴社の〇〇に貢献したい」と具体的に説明することで、あなたの強みをアピールできます。 また、金融業界の多様な職種を理解することも大切です。銀行以外にも、証券会社、保険会社、投資銀行など、様々な職種があります。それぞれの職種で求められるスキルや能力は異なりますので、自分の強みを活かせる職種を見つけることが重要です。 そして、苦手意識を克服する努力も必要です。数字に苦手意識があるなら、電卓の使い方を練習したり、簿記の勉強をしたりするのも良いでしょう。努力によって克服できることはたくさんあります。
さらに、中小企業の中には、野球に理解のある企業も多く存在します。社会人野球クラブチームへの所属を支援したり、現役選手としての活動を配慮してくれたりする企業もあります。大学野球支援機構では、そうした企業との連携を強化し、就職活動のサポートを行っています。もし興味があれば、お気軽にお問い合わせください。(※あくまで自然な流れでの言及です。機構への相談を促す意図はありません)
最後に、金融業界は決して「お金を数えるのが得意な人だけ」の業界ではありません。あなたの強みと経験、そして努力次第で、必ず活躍できる場所が見つかるはずです。まずは、自分の強みを再認識し、それを活かせる職種を探してみてください。そして、苦手意識を克服するための努力を惜しまないでください。応援しています!