先日、大学進学を控えた野球部員の保護者の方から、「息子は野球が大好きで、強豪校である千葉工業大学(例として)への進学を希望していますが、学業との両立が心配です。将来のことを考えると、野球に打ち込むあまり、学業がおろそかになるのは避けたい。一生懸命勉強することは、本当に大事なことなのでしょうか?」というご相談がありました。 これは多くの野球部員とそのご家族が抱える共通の悩みですよね。 将来の進路と、今まさに燃えている野球への情熱、その両方を大切にするにはどうすれば良いのか…一緒に考えていきましょう。
野球と学業の両立、本当に可能なの?
「野球部員は勉強できない」なんて、偏見ですよね。 もちろん、練習に多くの時間を割くのは事実です。でも、時間管理術を身につけ、効率的な学習方法をマスターすれば、両立は十分可能です。 例えば、私の知人の息子さんは、強豪校の野球部員でしたが、毎朝早起きして勉強時間を確保し、通学時間や空き時間も有効活用することで、難関大学の合格を勝ち取りました。 ポイントは、「計画性」と「自己管理能力」です。 部活のスケジュールと授業のスケジュールを把握し、隙間時間を有効活用するための計画を立て、それをきちんと実行していくことが大切です。 さらに、集中して効率的に勉強できる環境を作ることも重要です。 図書館や自習室を利用するのも良いでしょう。 そして、「休む時はきちんと休む」ことも忘れずに。 疲れたまま勉強しても効率は悪いですし、怪我のリスクも高まります。
将来のキャリア、野球部員は不利?
「野球部員は就活で不利」という声も耳にするかもしれません。わかります、不安ですよね。しかし、これは必ずしも真実ではありません。 むしろ、野球部での経験は、企業にとって大きな魅力となる可能性を秘めています。 チームワーク、責任感、忍耐力、目標達成能力…野球部活動を通して培ったこれらの能力は、社会に出ても大いに役立ちます。 企業は、学力だけでなく、「人間力」を重視する傾向にあります。 もちろん、企業によっては、学力や専門性を重視するところもあります。しかし、野球部での経験を効果的にアピールすることで、企業の採用担当者にあなたの魅力を伝えることができます。 例えば、面接では、部活動で培った経験を具体的に説明し、そこから得られた学びを伝えましょう。 「困難な状況を乗り越えた経験」「チームのために貢献できた経験」「リーダーシップを発揮できた経験」など、具体的なエピソードを交えて話すことで、あなたの能力を効果的にアピールできます。 また、「大学野球支援機構」では、野球に理解のある企業を紹介する活動も行っています。 もし、将来、社会人野球クラブチームに所属しながら働くことを希望するなら、そういった企業の情報も得られるかもしれません。
大学選び、何を基準に決めたらいいの?
大学を選ぶ基準は、人それぞれです。 強豪校で高いレベルで野球を続けたいのか、学業に力を入れて将来のキャリアを重視したいのか、あるいはそのバランスをどのように取るか… ご自身の将来像を明確にすることが大切です。 千葉工業大学(例として)のような強豪校は、高いレベルの野球環境を提供してくれますが、その分、学業との両立はより難しくなる可能性があります。 一方、野球部がそれほど強くない大学であれば、学業に専念できる時間や余裕が生まれるかもしれません。 大切なのは、「自分にとって最適な環境」を選ぶことです。 そのためには、大学見学に行ったり、在学生に話を聞いたり、大学のパンフレットをよく読んで、大学の雰囲気や教育内容、野球部の活動状況などをしっかり確認することが必要です。 親御さんとしても、お子さんの将来像を一緒に考え、サポートすることが大切です。 お子さんの希望を尊重しつつ、現実的な視点も加えて、じっくりと話し合ってみてください。 そして、将来のキャリアパスについても、一緒に考えていくことが重要です。 野球を続けるのか、別の道を進むのか、あるいは両立を目指すのか… 将来の選択肢を幅広く検討し、お子さんが納得できる進路を選択できるようにサポートしましょう。