30代前半で、ご結婚もされている方から、貿易事務への転職に関するご相談がありました。「以前から興味があった貿易事務の仕事に就きたいが、未経験で難しい」「求人条件に『貿易経験者』『商社勤務経験者』『TOEIC600点以上』などが多い」「派遣会社にも登録しているが、未経験の採用は正社員がほとんどで難しい」とのお悩みです。大学時代に中国語を専攻し、HSK8級、貿易実務検定C級も取得されているなど、素晴らしいスキルをお持ちです。野球部経験と、これらのスキルを活かして、貿易事務への転職を実現するための具体的な方法を、一緒に考えていきましょう。
貿易事務未経験から就職できた人の成功事例は?
「未経験で貿易事務に就いたなんて、そんな人いるの?」って思いますよね。わかります。私も最初はそう思いました。でも、実際には多くの皆さんが、あなたと同じように未経験から貿易事務の仕事に就いています。大切なのは、「経験がない」という事実よりも、「どんな努力をしてきたか」「どんなスキルを持っているか」です。
例えば、私が以前サポートした大学野球部のOBの方。彼は、大学卒業後、全く別の業界で働いていましたが、貿易事務に興味を持ち、独学で貿易実務検定を取得。さらに、英語学習にも励み、TOEICで600点を超えるスコアを獲得しました。その努力と熱意が評価され、未経験ながらも貿易事務の仕事に就くことができました。彼は、「野球で培った粘り強さとチームワーク力が、就職活動でも役に立った」と話していました。野球部で鍛えられた精神力、それは企業が求める人材像に合致する部分が多いのです。
もちろん、彼のケースは一例ですが、「未経験でも、努力次第で道は開ける」ということを示しています。あなたの中国語スキルと貿易実務検定C級合格は、大きな武器になります。TOEIC対策も進めているとのことですので、着実に準備を進めていきましょう。就職活動はマラソンです。焦らず、一歩ずつ着実に進んでいけば、必ず道は開けます。
商社系派遣会社は未経験者にとって有効な手段?
商社系派遣会社に登録すれば、未経験でも貿易事務の仕事を紹介してもらえる可能性はあるかもしれません。しかし、それは必ずしも保証されるものではありません。多くの商社系派遣会社は、経験者を求めていることが多いのが現実です。
重要なのは、「派遣会社に登録する」こと自体が目的にならないということです。派遣会社はあくまで手段です。あなたのスキルと経験、そして熱意を効果的に伝えることが、仕事を得るための鍵となります。履歴書や職務経歴書を丁寧に作成し、面接ではあなたの中国語スキルや貿易実務検定の知識、そして野球部で培った経験を効果的にアピールしましょう。
もし、派遣会社での就職が難しければ、中小企業に焦点を絞ってみるのも良いかもしれません。中小企業の中には、経験よりも人となりや潜在能力を重視する企業も多くあります。特に、大学野球に理解のある企業であれば、あなたの経験がプラスに働く可能性が高いでしょう。一般社団法人大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業との連携を強化しており、就職活動に関する相談にも乗っています。
貿易事務の業務内容:輸入・輸出・三カ国間取引の違いは?
貿易事務は、大きく分けて輸入、輸出、そして三カ国間取引などがあります。それぞれ業務内容は異なりますが、基本的な事務処理の流れは共通しています。
- 輸入業務:海外からの製品輸入に関する書類作成、通関手続き、支払処理などが中心です。英語や中国語のスキルが特に重要になります。例えば、輸入書類の確認や、海外サプライヤーとのメールのやり取りなど。
- 輸出業務:日本からの製品輸出に関する書類作成、通関手続き、船積み手配などが中心です。こちらも英語や中国語のスキルが求められます。例えば、輸出書類の作成や、海外バイヤーとの交渉など。
- 三カ国間取引:複数の国を介した取引で、より複雑な書類作成や手続きが必要です。高度な英語力や中国語力、そして貿易知識が求められます。例えば、複数の国とのやり取りをスムーズに行うための調整力など。
事務レベルでの違いは、扱う書類の種類や複雑さ、そして対応する言語の範囲です。未経験の場合、最初は基本的な業務からスタートすることが多いでしょう。経験を積むにつれて、より高度な業務に携わる機会が増えていきます。あなたの中国語スキルは、輸入や輸出、三カ国間取引のいずれにおいても大きな武器となるでしょう。
貿易事務の仕事は、決して簡単ではありません。しかし、やりがいのある仕事でもあります。世界と繋がる仕事に携わりたいというあなたの情熱を、就職活動でしっかりとアピールしてください。
貿易事務に必要な英語力:実務レベルでの英語スキルとは?
貿易事務で必要な英語力は、「TOEIC何点」というスコアよりも、「ビジネス文書を読み書きできるか」「電話で簡単なやり取りができるか」といった実務能力が重要です。
具体的には、
- メール:海外取引先とのやり取りは、ほとんどがメールで行われます。見積書や発注書、請求書などのビジネス文書を読み書きする能力が必要です。
- 電話:緊急時や重要な連絡事項は電話で行われる場合があります。簡単な英会話能力が必要になります。もちろん、中国語のスキルも活かせる場面があります。
- 書類作成:輸出入書類、契約書など、英語で書かれた書類を作成・確認する能力が必要です。専門用語の理解も重要です。
あなたの英検2級の資格は、その基礎となります。TOEIC対策も進めているとのことですので、焦らず、着実にレベルアップを目指しましょう。重要なのは、スコアよりも、実際にビジネスで使える英語力です。英会話スクールに通ったり、英語のビジネス文書を実際に作成してみるなど、実践的な学習を心がけてください。
また、中国語のスキルは大きな強みとなります。中国語圏との取引が多い企業であれば、あなたの中国語スキルは非常に高く評価されるでしょう。積極的に、あなたのスキルをアピールしましょう。
就職活動は大変ですが、あなたの努力と経験、そして情熱は必ず報われると信じています。頑張ってください!