先日、大学野球支援機構には、こんな相談がありました。「付き合って6年の彼女が妊娠しました。彼女は春に就職したばかりで、親に無理を言って大学院を出て今の会社に入社しました。まだ、退社してこちらへ来ることに抵抗があるようです。私も収入もまだまだ少なく生活をしていけるか不安があります。手取りは17万、貯金は2人で100万円程度です。しかし、結婚を考えていなかったわけではなく、きっかけがあれば結婚したいとも思ってました。彼女は産みたくないと言いつつ、倫理的には産んで結婚した方がよいのかなとも言っており、おろすことに抵抗があるようです。この場合、結婚する方がよいのでしょうか?」 この相談、野球部員の方からのご相談ではありませんでしたが、大学生活、就職活動、そして人生における大きな決断を迫られる状況は、多くの大学生、特に野球部員の方にも共通する部分が多いと感じました。そこで、この相談をきっかけに、野球部員が直面する「野球と学業・キャリア」に関する問題解決に役立つ情報を提供したいと思います。
野球部活動と就職活動の両立は本当に難しい?
「野球部活動と就職活動の両立は本当に難しいですよね…。練習時間、試合、遠征…と、時間的に余裕がないのはもちろん、精神的にも負担が大きいですよね。わかります。私も大学時代、野球部で活動しながら就職活動をしていたので、その大変さは身にしみています。」
多くの野球部員が、時間管理に苦労しているのではないでしょうか。練習や試合、遠征などで不規則な生活を送る中で、就職活動に必要な情報収集や企業研究、面接対策などに十分な時間を割くのは容易ではありません。さらに、体力的な疲労も加わり、集中力やモチベーションの維持も難しくなります。例えば、私の友人で、ある大学の野球部員は、練習と試合で忙しく、就職活動に本格的に取り組めたのはシーズンオフになってからでした。その結果、希望する企業への応募が間に合わず、就職活動はさらに難航した経験があります。
しかし、不可能ではありません。計画性と工夫次第で、両立は可能です。まず、時間管理術を身につけることが重要です。スケジュール帳やアプリを活用し、練習や授業、就職活動の予定をしっかりと管理しましょう。さらに、効率的な学習方法を習得することも大切です。短時間で多くの情報を吸収できるよう、効果的な学習方法を研究しましょう。例えば、過去問を繰り返し解いたり、効率的な参考書の使い方を学ぶことで、限られた時間で最大限の成果を上げることができます。
また、周りのサポートも有効です。チームメイトや監督、コーチ、そして家族や友人などに相談し、理解と協力を得ましょう。彼らは、あなたの状況を理解し、適切なアドバイスやサポートをしてくれるはずです。一人で抱え込まず、積極的に助けを求めることも大切です。
野球経験を就職活動で活かすには?
「野球経験を就職活動で活かすにはどうすればいいのでしょうか?正直、野球経験が就職活動に役立つのか、不安に感じている人も多いのではないでしょうか。」
多くの企業は、野球部員が培ってきた能力を高く評価しています。それは、責任感、忍耐力、協調性、目標達成能力など、社会で必要とされる多くの能力を野球を通して身につけているからです。例えば、チームメイトと協力して目標達成を目指す経験は、企業におけるチームワークやコミュニケーション能力の向上に大きく役立ちます。また、厳しい練習や試合を乗り越える経験は、困難な状況でも諦めずに努力を続ける粘り強さを養います。
しかし、これらの能力を効果的にアピールするためには、具体的なエピソードを準備することが重要です。面接では、「野球部でどのような役割を担い、どのような成果を上げましたか?」といった質問がされます。その時、単に「チームメイトと協力して頑張りました」と答えるだけでは、企業側はあなたの能力を具体的に理解できません。そこで、具体的なエピソードを用意し、あなたの能力を効果的に伝えましょう。例えば、「チームのピンチを救うために、〇〇という工夫をしました。その結果、チームは勝利することができ、私は大きな自信を得ることができました。」といったように、具体的なエピソードを交えて説明することで、あなたの能力をより明確に伝えることができます。
さらに、企業研究も大切です。企業の理念や事業内容、求める人物像を理解した上で、あなたの野球経験がどのように企業に貢献できるかを説明することで、採用担当者の心を掴むことができます。大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援に特化しており、社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業を紹介することも可能です。もちろん、就職活動はご自身で行っていただくことが前提ですが、もしご興味があれば、お気軽にお問い合わせください。
妊娠と就職、そして将来の不安…どうすればいい?
冒頭の相談に戻りましょう。妊娠、就職、そして将来への不安…本当に悩ましい状況ですよね。まず、大切なのは、彼女とじっくり話し合うことです。お互いの気持ちを理解し、将来について具体的な計画を立てることが重要です。経済的な不安があるなら、具体的な数字を出し合い、現実的な解決策を探りましょう。例えば、生活費を削減する方法や、収入を増やす方法などを検討する必要があります。また、彼女の両親やあなたの両親にも相談し、サポートを仰ぐことも検討しましょう。
出産は人生における大きな転換期であり、経済的な負担も大きくなります。しかし、同時に、人生における大きな喜びでもあります。彼女が「おろすことに抵抗がある」と言っているということは、赤ちゃんを望む気持ちもあるということでしょう。まずは、彼女と二人で、じっくりと時間をかけて話し合い、お互いの気持ちを理解し、最善の選択をしましょう。焦らず、一つずつ問題を解決していくことが大切です。
経済的な不安を解消するために、アルバイトを検討するのも一つの方法です。ただし、学業や野球部活動との両立を考慮し、無理のない範囲でアルバイトをすることが重要です。また、奨学金や国の支援制度なども活用できる可能性があります。これらの制度について、大学や自治体などに相談してみるのも良いでしょう。
そして、将来のキャリアプランについても、二人で話し合う必要があります。彼女は就職したばかりで、退社することに抵抗があるとのことですが、出産後も仕事を続けるのか、専業主婦になるのか、あるいはパートタイムで働くのかなど、様々な選択肢があります。これらの選択肢について、メリットとデメリットを比較検討し、彼女にとって最適なプランを選びましょう。