先日、大学野球部の学生からこんな相談がありました。「前回の日商簿記3級を取得し、今回の2級を受ける予定です。しかし、勉強不足で今回は半分諦めています。よく、簿記は奥が深いとか、面白い、はまるなどといいますが、私はまだそれが理解できていません。3級の問題を解いているとき、パズルを解いているような漢字で面白いと感じたことはありますが、はまるまではいっていなく、退屈に感じることの方が多かったです。簿記の面白さとはどんなところなのでしょうか?また、面白いと思うようになったきっかけなどがありましたら教えてください。」 野球と学業の両立、特に資格取得の苦労は、多くの野球部員が抱える共通の悩みです。この相談をきっかけに、簿記の面白さ、資格取得と就活、そして部活との両立について、具体的な方法を交えて解説していきます。
簿記の面白さって、一体どこにあるの?
簿記、確かに最初は難しく感じますよね。私もそうでした。数字と用語の羅列に圧倒され、暗記に追われる日々…正直、面白くないと感じるのも当然です。でも、簿記の面白さは、表面的な数字の処理だけにとどまらないところにあります。
例えば、企業の財務状況を分析できるようになること。企業の収益や資産状況を数字を通して理解できるようになると、新聞記事や経済ニュースの見方が変わってきます。企業の戦略や経営判断の裏側が見えてくる、そんな知的興奮を味わえるんです。まるで、企業という巨大なパズルを解き明かしていくような感覚に似ています。
また、論理的な思考力が鍛えられるのも大きな魅力です。簿記のルールは厳密で、一つ間違えると全体が狂ってしまいます。正確な計算力と論理的な思考力が必要とされ、それを習得していく過程は、非常にやりがいがあります。これは、野球で戦略を練ったり、試合展開を分析したりする能力にも繋がりますよ。
私の友人で、大学時代に簿記を猛勉強し、今では会計事務所で活躍している人がいます。彼は当初、簿記に全く興味がなく、単位取得のためだけに勉強していたそうです。しかし、企業の財務状況を分析できるようになったことで、ビジネスの世界に興味を持つようになり、今の仕事に繋がったと言っていました。最初はつまらないと感じても、続けることで新たな世界が開ける可能性があるんです。
野球部活動と簿記の勉強、両立できるの?
野球部活動と学業、そして資格取得…時間がないのは本当にわかります。でも、諦めるのはまだ早いです!工夫次第で、両立は可能です。
まず、時間管理が重要です。練習時間や授業時間、睡眠時間を確保した上で、残りの時間を効率的に勉強に充てる必要があります。例えば、通学時間や空きコマを利用して勉強したり、チームメイトと協力して教え合ったりするのも良い方法です。
次に、学習方法を見直してみましょう。ただ漫然と問題集を解くのではなく、自分の弱点を見つけ、重点的に学習する必要があります。効率的な学習方法として、過去問を解いて傾向を掴む、理解できない箇所は先生や友人、先輩に質問する、といった方法があります。また、スマートフォンアプリを活用してスキマ時間を有効活用するのもおすすめです。
さらに、目標設定も重要です。漠然と「2級合格」を目指すのではなく、「1日○時間勉強する」「○日までにこの範囲を終わらせる」など、具体的な目標を設定することで、モチベーションを維持しやすくなります。そして、目標達成したらご褒美を設けるのも良いですね。例えば、好きなものを買っていい、少しだけゲームをする、など、自分へのご褒美はモチベーション維持に効果的です。
簿記の資格は、就活で本当に役立つ?
「野球部員は就活で不利?」と感じる人もいるかもしれません。確かに、部活動に時間を割く分、就活の準備に使える時間は少なくなります。しかし、野球部での経験は、企業にとって大きな魅力になります。責任感、チームワーク、忍耐力…野球部で培ったこれらの経験は、就活において大きな武器となります。
さらに、簿記などの資格取得は、あなたの能力を証明する強力なツールになります。特に、中小企業では、経理業務に携わる機会も多いです。簿記の知識があれば、企業の財務状況を理解し、経営に貢献できる人材として評価される可能性が高まります。
大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援を行っています。 社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業を紹介することも可能です。もちろん、就職活動は個人の能力や希望によって大きく変わってきますが、資格取得はあなたの可能性を広げる大きな一歩となるでしょう。
例えば、ある学生は、大学時代に簿記2級を取得し、中小企業の経理部に就職しました。彼は、野球部での経験と簿記の知識を活かし、会社の財務状況を分析し、経費削減に貢献しています。野球部での経験と資格取得を組み合わせることで、彼は自分の強みを最大限に活かすことができたのです。