先日、大学野球支援機構には、高校を卒業せずに社会に出ることを検討している学生からの相談がありました。「もし高校に行かないで中卒のまま社会に出たら、どんな職場で働けるのでしょうか?中卒でも働けるのでしょうか?それとも通信制であっても、高校は出ておいた方が良いのでしょうか?」と、将来への不安と、野球を続けることとの両立への葛藤が感じられる相談内容でした。この相談をきっかけに、今回は高校卒業と進路選択、特に大学野球部員にとっての進路選択について考えてみたいと思います。
中卒で就職できる仕事って、実際にあるの?
結論から言うと、中卒でも就職できる仕事はあります。ただし、選べる仕事の幅は、高校卒業者と比べてかなり狭まります。例えば、工場での単純作業や飲食店、建設現場などの体力仕事などが考えられます。もちろん、これらの仕事が決して簡単ではないことは言うまでもありません。厳しい労働環境や低賃金、キャリアアップの難しさといった課題も抱えている可能性が高いです。
私の友人で、高校卒業後にすぐに飲食業界に就職した人がいます。彼は体力に自信があり、接客が好きだったため、この道を選びました。最初は大変だったようですが、今では店長として活躍しています。しかし、彼の場合は、高校卒業という土台があったからこそ、店長というポジションに就くことができたのだと思います。中卒で同じように飲食業界を目指したとしても、同じようにキャリアアップできる保証はありません。
また、近年は人手不足の業種も多く、中卒でも採用してくれる企業は存在します。しかし、応募書類の段階で落とされる可能性も高いことを理解しておきましょう。高校卒業資格は、企業が応募者の基礎学力や社会性を判断する一つの指標となるからです。
さらに、将来的なキャリアパスを考えてみましょう。中卒で就職した場合、専門スキルを身につける機会は限られ、昇進や転職にも壁が立ちはだかる可能性があります。スキルアップやキャリアアップを目指すなら、高校卒業資格は大きな武器となるでしょう。
高校卒業は、野球と両立できる?
高校を卒業せずに社会に出ることを検討している大学野球部員の方にとって、大きな悩みは「野球を続けながら高校卒業資格を取得できるのか?」という点ではないでしょうか? わかります。野球に打ち込みながら、学業も両立するのは本当に大変ですよね。
しかし、高校卒業資格は、野球を続ける上でも重要な要素となる可能性があります。例えば、社会人野球チームの中には、高校卒業資格を必須としているチームもあります。また、将来、野球以外の仕事に就くことを考えた場合にも、高校卒業資格は大きなアドバンテージとなります。
通信制高校を利用するという選択肢もあります。通信制高校は、自分のペースで学習を進められるため、野球と両立しやすいシステムです。時間や場所を選ばずに学習できるため、練習や試合に支障をきたすことなく、卒業資格を取得できる可能性が高まります。もちろん、通信制高校であっても、しっかりと学習計画を立て、時間管理をする必要があります。これは、大学野球部員としての生活と両立させる上で非常に重要です。
大学野球と将来のキャリア:どう両立させる?
大学野球部員にとって、野球と学業、そして将来のキャリアをどう両立させるかは、大きな課題です。大学生活は、野球に打ち込む時間と、将来のキャリアを考える時間、そして学業に励む時間のバランスを取りながら過ごす必要があります。
例えば、A大学野球部のBさんは、大学入学と同時に就職活動の準備を始めました。彼は、練習や試合と並行して、企業研究や自己分析を行い、インターンシップにも積極的に参加しました。その結果、卒業前に希望する企業から内定を得ることができました。彼の成功例は、早期からの準備と、綿密な時間管理が重要であることを示しています。
大学野球支援機構では、野球に理解のある中小企業への就職支援も行っています。社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業を紹介することで、大学野球部員の皆さんが、野球を続けながら将来のキャリアを築けるようサポートしています。もちろん、就職活動は個人の努力が最も重要ですが、適切なサポートを受けることで、よりスムーズな就職活動が可能になるかもしれません。
大学生活は、野球だけでなく、将来のキャリアを考える大切な時間です。早いうちから将来のキャリアについて考え、計画を立てておくことが、成功への近道となります。焦らず、じっくりと自分自身と向き合い、将来の夢を実現させていきましょう。