「県立高校1年生の息子が成績が悪く、学年末評定で欠点が3個もありました。2学期は特に悪く、期末考査は欠点が4個。出席日数は欠席なしで、提出物も殆ど提出しており、授業態度も時々居眠り程度で悪くはないとのこと。3学期が留年か進級の瀬戸際にもかかわらず本人は呑気です。最近塾に入れたのですが、それも進級にどれだけプラスになるかもわかりません。色々なアドバイスをしてきたのですが、相変わらずダラダラとした生活態度で…どうしたらいいのか八方塞がりです。息子自身も授業について行けない、わからない、だから勉強しててもわからない、つまらない、面倒くさい…悪循環です。」 このご相談、多くの保護者の方々が抱える悩みと共通する部分が多いのではないでしょうか。お子さんの将来を真剣に考え、努力されているご様子、本当に伝わってきます。私もかつて似たような経験をした友人をみていたので、お気持ちは痛いほどわかります。
高校野球と学業の両立は本当に難しい？
高校野球に打ち込む息子さんを持つ親御さんにとって、学業との両立は大きな課題ですよね。練習の厳しさ、試合へのプレッシャー、そして学業の負担…どれをとっても並大抵のことではありません。「野球を頑張るなら勉強は二の次でいい」なんていう考え方は、絶対に間違っています。 しかし、現実には、練習時間の長さや疲労から、勉強に集中する時間やエネルギーが不足しがちになるのも事実です。わかります、その気持ち。私も学生時代、部活動と勉強の両立に苦しんだ経験があります。
例えば、私の友人の息子さんは、強豪校の野球部に所属していました。毎日の厳しい練習に加え、週末は遠征試合で、平日の勉強時間は本当に限られていました。それでも、彼は時間管理術を徹底的に学び、効率的に勉強する工夫をしていました。例えば、移動時間や待ち時間を使って単語帳を見たり、寝る前に1日の学習内容を復習したりしていました。また、先生やチームメイトとのコミュニケーションを大切にし、わからないことはすぐに質問することを心がけていました。結果、彼は難関大学に進学し、現在は社会人として活躍しています。
大切なのは、「野球と勉強のどちらかを選ぶ」のではなく、「どのように両立させるか」を考えることです。息子さんとじっくり話し合い、彼のペースに合わせて、具体的な目標設定と計画を立てていくことが重要です。まずは、彼の現在の学習状況を把握し、何が原因で成績が伸び悩んでいるのかを分析する必要があります。塾の先生や学校の先生と連携を取りながら、具体的な対策を立てていくことが効果的です。
成績不振の原因究明…本当に「授業についていけない」だけ？
「授業についていけない」「わからない」という息子さんの言葉、胸が締め付けられますよね。しかし、本当にそれが全てでしょうか？もしかしたら、学習方法に問題があるかもしれません。ただ漫然と勉強するのではなく、効率的な学習方法を学ぶことが重要です。例えば、「アクティブラーニング」を取り入れることで、能動的に学習に取り組むことができます。また、「アウトプット」を意識することで、理解度を深めることができます。単に教科書を読むだけでなく、ノートにまとめたり、人に説明したりすることで、記憶に定着しやすくなります。
さらに、「学習環境」も重要です。マンガ本が勉強机の引き出しに入っている状態では、集中して勉強することは難しいでしょう。息子さんと一緒に、勉強に集中できる環境を整える必要があります。例えば、勉強机を整理整頓したり、静かな場所で勉強する習慣をつけたりすることです。また、スマホの利用時間制限も効果的です。勉強中はスマホを預かるというあなたの対応は、非常に素晴らしいです。しかし、息子さんの気持ちを理解し、信頼関係を築くことも重要です。厳しい言葉だけでなく、励ましや応援も忘れずに。
- 学習方法を見直す（アクティブラーニング、アウトプットの重視）
- 学習環境を整える（勉強机の整理、静かな場所の確保、スマホ利用時間制限）
- 息子の気持ちに寄り添い、信頼関係を築く（励ましや応援を忘れずに）
将来の進路…大学進学？社会人野球？
高校野球を続ける上で、進路選択は大きな課題となります。大学進学を目指すのか、社会人野球を目指すのか、それとも別の道を考えるのか…様々な選択肢があります。息子さんの将来の夢や目標を明確にすることが、まず第一歩です。そして、その目標達成のために、どのような努力が必要なのかを一緒に考えていくことが重要です。大学進学を目指すのであれば、学業との両立をどのようにしていくか、具体的な計画を立てなければなりません。社会人野球を目指すのであれば、野球の実力向上はもちろんのこと、将来のキャリアプランについても真剣に考える必要があります。
野球に理解のある企業は、意外と多く存在します。社会人野球クラブチーム所属や現役選手としての活動に配慮のある企業も増えています。もし、息子さんが社会人野球への道を希望するのであれば、そのような企業への就職支援も検討できます。もちろん、大学進学と社会人野球の両立を目指すことも可能です。例えば、大学で野球部に入りながら、社会人野球チームに所属する選手もいます。ただし、非常にハードな道のりとなるため、綿密な計画と強い意志が必要です。大学野球支援機構では、このような進路相談にも対応しています。様々な情報を提供し、学生の皆さんの将来設計をサポートしています。
大切なのは、息子さんとじっくり話し合い、彼の意思を尊重することです。そして、彼の将来の夢を応援し、サポートしていくことです。親としてできることは、限られています。しかし、彼の成長を信じること、そして常に寄り添っていくことが、最も大切なことだと思います。時には厳しい言葉も必要かもしれませんが、それ以上に、愛情と信頼を伝えることが重要です。